奪われた身体が照らす、家族の絆と未練の灯

 彼を囲む家族や仲間の言葉が、眠る意識に少しずつ染み込み、少年が気づかなかった想いを浮かび上がらせていきます。
 奪われた身体が、逆に大切なものを照らしていく構造が美しいです。
 動けぬ視点だからこそ、関係性の輪郭が、痛みとともに静かに際立つ短編だと思いました。

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