第1章 始まりの街 「イベルト」
第1幕 僕と彼女の関係
第1話 SLO初プレイ
「SECOND LIFE ONLINEの世界へようこそ」
女性の声が聞こえた。
だが、姿は見つからない。
どうやら、音声だけのようだ。
「セカンドプレミアムユーザーのシリアルコードの認証に成功しました」
セカンドプレミアムユーザーとは、同梱版のセカンドモデルを購入した人の事である。
実は、カプセルにはSLOのロゴが印字されていた。
「まずは、プレイヤーネームをお決めください」
プレイヤーネームかぁ・・・いつも通り『ソウ』にしようかな。
僕は、宙空に表示されたモニターをタップして『ソウ』と入力する。
「『ソウ』さまですね。次に、種族をお決めください」
種族か。
確か、
僕は、その中から人族を選ぶ。
平均的なステータスで、色々なことができるから人族を選んだ。
獣人族だと、AGIとSTRが伸びやすく戦闘職がメインらしい。
一部、 成長過程で変わるらしいけど。
魔人族、エルフはそれぞれINTとMNDが伸びやすい。
魔人族と獣人族は、姿を変える特殊能力があるらしい。
エルフは、基本的には魔法メインの後衛。
ドワーフは、STRとDEXが伸びやすい。
生産職寄りだが、戦闘も可能だそうだ。
「次に、ステータスポイントとスキルポイントを振ってください」
ステータスは、STR、VIT、AGI、INT、MND、DEXの6つの任意変動とLUK、CHAの2つの固定変動の8つがある。
プレイヤーが任意で振り分けできるのは、任意変動ステータスの6つで、クエストや行動によって固定変動は変化するらしい。
「ステータスポイントは、ここで決めなくてもいいですか?」
「はい、構いません。
スキルポイントに関しても今でなくても大丈夫です」
なら、急いで決める必要はないな。
急いで決めてしまってもいいことはないだろう。
「では、『ソウ』さまを人族の始まりの街へお送りします」
そうアナウンスがあると、僕の目の前の景色が一変した。
◇
タイル張りの地面。
西洋風な建物が立ち並んでいる。
背後には、イタリアのオベリスクの様な白い柱のような物があった。
「お、来たか。待ってたぞ・・・いつも通りの名前だよな?『ソウ』」
僕の目の前には、騎士然とした様相の衛が立っていた。
このゲームは、容姿の変更と性別の変更はできない。
容姿は、出来るのは髪色を変えたりペイントを付けたりなどだ。
だから、現実世界と見た目が大きく変わることはない。
まあ、眼鏡の人が裸眼になることくらいはあるけれど。
「今回はどんな名前なんだ?」
「ああ、今回は『グラル』だ」
衛は、固定の名前はない。
まあ、顔を見ればこれが衛なのは間違いがない。
『グラルからフレンド要請が来ています』
僕は、すかさず『YES』をタップした。
「颯介、これからは個人チャットで会話するからな」
衛からWisが届く。
「まあ、衛とならその方がいいよね。周りからすごく注目されてるし」
そう、僕らを周りにいたプレイヤー達が視線を送ってきていた。
出来れば、逃げたい。
「とりあえず、フレンドになれたしなにかあれば頼ってくれ」
「ありがとう」
そう言うと、『グラル』は片手をあげて僕の前から去っていた。
僕は、メニュー画面を開く。
メニューには、メッセージとクエストに『!』が点滅していた。
メッセージを開くと運営から購入特典のアイテムが送られていた。
僕は特に確認もせずに取得する。
アイテムは、ポーチの中に仕舞われた。
この世界のアイテム所持には、いくつかの方法がある。
ポーチ。初期装備では、15種類のアイテムスタックができる。
次に、リュック。
これは、リュック装備を手に入れるとリュックに応じてスタック量が増える。
そして、魔法・スキルによる収納。
後は確か、ハウジングとクランハウスによる家具だったと思う。
とりあえず、いまので5スタックほどが埋まってしまった。
まあ、あと10スタックもスペースがあるから何とかなるだろう。
次は、クエストをタップする。
出ているクエストは、「No1 冒険者ギルド登録」だった。
僕は、そのクエストを追跡にする。
今までいろんなMMORPGをやってきたから要領は理解している。
よし、ギルドへいこう。
--------------
プレイヤーネーム:『ソウ』(プレイヤーネームは『』が付くようにします)
種族:人族
LV:1
STR:1
VIT:1
INT:1
MND:1
AGI:1
DEX:1
ステータスポイント:10(初期値)
LUK:1
CHA:1
ウェポン(メイン):なし
マジック(メイン):なし
セットスキル(4):
スキル:なし
スキルポイント:10(初期値)
称号:なし
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