コレスポンド

柳花翠且

1話

小鳥のさえずりが聞こえる。



あぁ、こんな時間か。



僕は眠たい目をこすりベッドから起き上がる。



休日前は夜更かししてしまうクセを治さないとな。



コーヒーを淹れ、遅めの朝食だ。



おっとその前に郵便ポストのチェックをしないとね。



家電量販店のDM、マンションのチラシ、それとシンプルな封筒に入った手紙。



DMやチラシをゴミ箱に捨て、封筒を開ける。



いつ見ても綺麗な字だな。



僕は2年前からある女性と文通をしている。



ネットの文通交換相手募集掲示板で知り合った。



毎週日曜日に彼女からの手紙が届く。



僕はコーヒーを飲みながら彼女からの手紙を読む。



今週は友達とディズニーランドに行ったらしい。



あと仕事が忙しいとか他愛もないことが書いてある。



彼女はどんな人なんだろうといつも思いを馳せる。



それはそうと僕は今週なにをしたかな。



仕事ばっかりだな。



いつも返事に困る。



朝食を終わらせたら返事を書く時間だ。



僕も仕事が忙しく日々が過ぎていきます。



と。



封筒に入れ切手を貼り近くの郵便ポストに出しに行く。



ここまでが僕の休日の午前中の日課だ。



さあ今日は何をしようかな。



次の手紙に書けるようなことをしないとな。



とか思いながらも今日もダラダラ家で過ごすのか。



ほんと自堕落な性格だ。



何か趣味の一つでも作ってそれに没頭したいよな。



この歳になって今から出来る趣味ってなんだろう。



読書っていったってジャンルが多すぎるし。



映画鑑賞っていったって生まれて今まで映画館なんか行った事ないしなあ。



ほんと、なんのために生きているんだろう。



こんなことばっかり考えて今日も一日が終わっていく。



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