質問攻め

 あー…、やらかしてしまったー‼︎

 

 自惚れんなって鼻で笑われるやつー‼︎

 

 ハズっ。

 

 どっかに穴ない?

 もう飛び込み台にでものって、穴に思いっきりダイブしたいわ…。

 

 あぁーあーぁっっ…と、落ち込んでいると

「どうかされました?」

 と三野川さんが目の前に現れたっ⁉︎

 

 えっ⁉︎

 ちょっと三野川さんっ⁉︎

 

 三野川さん…も指にしっぽ生えてるーー‼︎

 

 え⁇

 

 やっぱり三野川さんが⁉︎と思いパッと、るなさんをみると怪しいニヤリをして行ってしまった。

 

 え?

 これってもうオレのこと気になってるの、三野川さん決定じゃん⁉︎

 

 るなさんは、ともだちおもいだよね?

 遠回しに三野川さんの応援してくれてるんだよね?

 で、

 オレに助言してくれたわけでしょ⁉︎

 

 さっきは、るなさんに変なこと聞いて勘違いして恥かいたけどさ…

 

 

 

 あー、オレって三野川さん二回も助けて好かれたってことだよねー。

 

 やっぱり三野川さん、あの時の助けた人オレって気づいたんだなー。

 で、るなさんは協力してるつもりなんだろうなぁ。

 

 ちょっと、そこは協力の仕方変えた方がいいと思うけど…。

 

 …

 

 三野川さん、かわいいし気遣いできるし…何よりオレは命懸けで三野川さんを守ったんだぞ。ならもうさ、一生守ってやろうじゃねーか‼︎ってわけで、もう、オレたち両思いってやつなんだよね?

 

 

 

 三野川さん優しいし、あの頃のあっかんべーさんとは大違いに心優しい人に成長したし。

 たぶん…威嚇されては…ないはずだし?

 

 そうだよな!オレ三野川さんを好きになりつつあるってか、正直気になっている存在であるのは、間違いないんだ‼︎

 

 じゃあ、オレからアプローチしちゃう⁉︎

 

 

 ぐへへと怪しい笑いをしながら教室へと向かった。

 

 で、バックを置いた…つもりがオレはバサっとバックを床に落としてしまった。

 

 だ、だって…

 

 ⁉︎な、なんでっ‼︎

 

 オレの視線の先には…

 

 まさかの指にしっぽが生えている…るなさんの先輩井村さん…

 しかも、今度はミケ猫柄じゃん…

 

 えっ…どうして井村さんまでもが…

 

 

「おいおい、バックおとしてんぞー」

 と向井がオレのバックを拾ってくれた…んだけどさ…

 

 ⁉︎

 

 えっ⁇

 む、向井まで指にしっぽ…

 

 しかも、向井はクロ猫しっぽ…

 どうなってんのっ⁉︎

 

 だ、だれか教えてください。

 

 その指輪のしっぽどこに売っているんですかっ‼︎

 

 オレは白猫が好きだから白いのくださいって…そうじゃない。

 

 

 オレもつけたいんじゃないよ…。

 

「おい、向井…その指輪…」

「あー、これ?駅にあるガチャでやってきた。今流行ってんだよな。帰り一緒に行く?」

「あー、駅で…」

 って‼︎

 

 ほんとに売り場聞いてる場合じゃないっ‼︎

 

 オレもつけたいんじゃないんだよー…。

 

 そうじゃなくてー…。

 

 違うんだよーー…。

 

 るなさん…、オレのこと気になっているのって誰なんですかーーっ‼︎

 

 で、質問の受付時間も教えてくださーーいっ‼︎

 

 と、朝からもうパニックざんまいだった。

 

 

 そして次の日…

 

 またびっくりがやってくる。

 

 

 ‼︎

 

 あ、あれは…

 

 あのバックを持っているのは、るなさん⁇

 

 うん。

 きっと、あんな不思議なぬいぐるみぶら下げているのは、るなさんしかいない。

 

 でも、髪型が…

 昨日まで、肩下くらいの髪型が肩ぎり上くらいになっていた。

 

 で、前髪めっちゃ揃ってるー‼︎

 

 しかも、似合ってるー‼︎

 

「あ、るなさん…おはよう」

 と、オレはるなさんに挨拶してみた。

 

 すると、るなさんはいきなり

「バイク、バイクが見えます」

 と言い出した。

 

 ビクッ

 

 バイク…

 

 オレは、以前バイクに乗っていた。

 でも、壊れて以来乗っていない。

 

 なんで今更そんな…

 

 やっぱりなんか知ってる⁉︎

 

「バ、バイクがどうしたの?」

「バイク、乗っています?」

 とるなさんに質問されたのでオレは、

「乗ってないよ」

 と答えた。

 

 すると、るなさんは

「あー…そうなりますかー。」

 とガッカリしていた。

 

 ?

 何?

 これは、予言とか占いじゃないっぽい?

 

 なぜガッカリ?

 と少し意味不だった。

 

「バイク乗りたいの?」

 の質問に、るなさんは

「バイクなんてわたしは乗りこなせません。何度言われても買う気はありません」

 なんて押し売りを断るかのような口調で言われてしまった。

 

 …いや、オレバイク押し売りしてませんよ?

 

 と、内心思っていた。

 

 すると、今度は…

「あなたは、怖がりですか?」

 と質問された。

 

 なので、ホラー嫌いだし

「あー、怖がりかもね。」

 と返事をすると、

「ふーん。なら違うのかな。」

 と小声でボソッと呟いた。

 

 予言的な発言の次は、質問攻め…

 

 まったく不思議な人だな。るなさんは…

 

 そんなるなさんが、また

「わたしのこの髪型どうですか?」

 と質問してきた。

 なので、

「あぁ、すごく似合ってるよ。」

 と正直に答えると顔を赤くして嬉しそうに

「そうですよねー。」

 とポケットから鏡を出して自分を見つめていた。

 

 自信満々か!

 てか…顔赤くするって…やっぱりオレのこと気になってるんじゃ…?とるなさんをみていたら今度は別の人に、肩トントンして

「髪切ったんですがどうですか?」

 と聞いていた。

 

 質問された人は、やっぱりびっくりしていたが、

「かわいいです」

 と答えていた。

 

 すると、顔を赤らめるるなさん。

 

 …おいおい。

 誰にでも聞くんかいっ‼︎

 で、赤くなるんかいっ‼︎

 

 とオレは、るなさんを見てやっぱり思った。

 

 るなさんって不思議な人だなーと。

 

 それを見ていた三野川さんが、

「るなって面白いですよね?」

 とオレに話しかけてきた。

 

「あー、たしかに。あと、少し不思議ちゃんかもね」

 というと、三野川さんが

「そうかもしれませんね」

 とクスクス笑った。

 

 か、かわいい。

 

 そのクスクス笑いかわいい。

 

 抱きしめてもいいですか?

 いや、ダメに決まってる。

 

 あぁ、オレって三野川さんのこと結構好きになりつつあるなと自覚してしまった。そんな朝でした。

 

 でも、自覚した途端に…

 

 まさかの…

 

 …

 

 続く。

 

 

 

 

 

 

 

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