人助けをした。でも、とあるものを見てしまい身バレしないようにしていました…が‼︎これは一体…
猫の集会
いきなり事件勃発
シャラランポロンポロン♪
シャラランポロンポロン♪
高校の帰り道。
いつもオシャレな豪邸の家の前を通るんだけど、この家からいつもキレイなピアノの奏でる音が聴こえてくる。
どんな人が弾いているのだろう。
と思ってはいたが、あんまり人の家ジロジロと覗き込むのは…な。と思いつつ揺れるカーテンの隙間から少し見えた長い髪の美しそうな後ろ姿の女性…を思わず見入ってしまったらいきなり、ピアノを弾いていた女性がくるっと振り向いた!
かと思ったら、いきなりオレをみてあっかんべーをしてきた。
‼︎
え?
…
オレは一瞬唖然とした。
あんなにすてきな演奏を奏でるすてきなロングヘアーの女性が、まさかの…まさかの…いきなり…子どもみたいにあっかんべーなんて…。
唖然としたオレ。
しかし、彼女は何事もなかったかのようにクルッと前を向いてまたピアノを弾き出した。
…あの人、後ろ姿はキレイだし姿勢もいいからてっきり大人の女性かと思ったけど、あっかんべーした顔…幼かったなー。
中学生…かな?
でも、なんだかかわいかったしギャップ萌えだ。
いやいや、なにを勝手に大人の女性想像してみたり、実際みてみたら意外と幼くてギャップ萌えとか…
オレ…キモっ
というわけで、足早にその場を立ち去った。
あー、なんか明日あの家の前通るのなんか…なんか気まずいなと思いつつやっぱり今日も通るオレ。
ピアノ毎日練習しててすごいなー。
オレは、今日こそ覗き見変態ってレッテルをはられないように耳だけ澄まして曲だけを聴き通り過ぎた。
そして、そんな日々が続いた。
でも…もうオレはその道を通っても、もうピアノの曲を聴くことは、なくなった。
なぜなら、オレは徒歩からバイクへと交通手段が変わったからだ。
なので、もう二度と聴くことのないピアノ…だったのだが、運悪くバイクが故障。
仕方なくバイクを押して歩いていた。
そして、あのお家の前を通った。
あぁ、久しぶりのピアノだ。
もう聴くこともないと思っていたが、今でもピアノを弾いていたんだな。
懐かしいな。
以前と違う曲だったが、やっぱり上手だった。
で、そのまま通り過ぎる…つもりだった。
だったんだけどー…
ピアノの伴奏がこれからってときにいきなり曲がとまった…。
?
オレは思わず立ち止まりそうになったが、それはキモいだろ‼︎と自分に言い聞かせてとりあえずゆっくり歩くことを許した。
…電話でもかかってきたのか?
それとも、トイレ…?
いや、疲れたから休憩ー…かな?
って、いちいち詮索するオレ…キモいだろ‼︎というわけでゆっくり歩きをやめてまた、普通にバイクを押して歩き出した。
すると、
「きゃーっ‼︎」
と女性の悲鳴が聞こえた。
⁉︎
え?
今の悲鳴ってーー…
やっぱりさっき演奏が止まったのって⁈
すると、ガシャーンと何かが割れる音もした。
とっさにバイクのメットを被りオレは、あのこの家に一目散に向かった。
なんだ⁉︎
何がこの家で起こっているんだ?
泥棒⁉︎
かな…
一瞬怯んで全身の毛穴からボワッと冷や汗が出た感覚に陥ったのだがとにかく、彼女が危険だ‼︎
そんなこと言ってる場合じゃないと、駆けつけオレはドアノブに手をかけた。
父さん、母さん、ごめん。
オレはもうこのまま生きて帰れないかもしれないと思い心の中で両親に詫びた。
そして勢いよくドアを開けた。
…シンとした玄関。
そしておそらくあのドアの向こうにさっきまでピアノを弾いていたあのこと犯人がいるはず。
犯人を挑発しないように静かにドアをあけた。
…
シーン
これはやばい‼︎
彼女とどこかに隠れているのか⁉︎
どこだ⁉︎
どこに連れていったんだ‼︎
カタン
台所の方から音がした。
ま、まさか…
台所って言ったら包丁…
オレは、犯人を刺激せずに静かに台所へと向かった。
すると…
‼︎
女性は、犯人らしき男性に押さえ込まれていた。
ちょうど犯人が背を向けていたのが幸いだった。
で、後ろから一発思いっきりお見舞いしてやった。
ドンピシャでいいところに命中して、悶絶する犯人。
「大丈夫?さ、今のうちに離れて」
「は、はい。」
涙目になっていた女性…いや、すでに泣いていた女性だったが、男から解放されるとテキパキと紐やガムテープを持ってきてくれた。
なので、オレたちはそいつを縛り警察を呼んだ。
ヘルメットは、ずっと被っていた。
だって…ヘルメットを取るに取れない理由ができてしまったのです。
何って…
この女性…は…
…
うっかりオレは見てしまった。
この女性のパンツを。
しかも、普通のパンツじゃなかったのだ。
まさかのパンダっ‼︎
しかも、パンダ柄とかじゃないんだぜ?
カタカナでパンダってかいてあったんだよ⁉︎
デカイハートに囲まれてさ
インパクトありすぎでしょ…
お尻にパンダ
だから、オレは…あえてヘルメットを外さなかった。
みてませんアピール。
ま、ヘルメット越しからも見えるよね?って言われたらそうだけど…うまく誤魔化せるかわからなかったからそのままかぶり続けたのだ。
ヘルメットのまま、震える彼女の肩を抱き寄せもう大丈夫だからね。怖かったね。と声かけを続けた。
その後、オレたちは警察に行ったが彼女はオレの顔も名前も知らない。
別々の部屋で話をして、オレは特にお礼などはいらないと言っておいた。名前もできれば伏せてくださいと。
だって…
パンツ…みちゃったし…あわせる顔がないっすから。
そう‼︎
オレは多感な時期でそういうのに、ナイーブなんです。
だから、もうこれで綺麗さっぱり忘れましょう…って…
無理だよー‼︎
頭から、パンダパンツ離れませんっ‼︎
本人みたら、またパンツ思い出しちゃうだろうな。
赤面なんかしたら、変態って言われてまたあっかんべーされる確率が高い。
なので、もう一切関わらないようにと思っていたのだ。
いたのだが…
続く。
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