第9話、ソウハルが蘇ってから10周年記念日

競輪で無料ポイントを換金したソウハルだったが、ポイントが徐々になくなっていった。ポイントをためるには入金するかゲーム等をしてポイントをためる方法もあった。金銭的に余裕のなかった、ソウハルにとっては入金するのは損をする可能性もあるので、極力ゲームをする方法でポイントをためようと思った。


ただし、雑用の仕事と真剣師として将棋を指している時間が長く、ゲームにとれる時間がないため中々ポイントが溜まらなかった。


そんなソウハルの楽しみといえば月に一度のカズヒコ達の飲みと3カ月に一度、イメクラにいってミキちゃんとプレイを楽しむことだった。


そんな生活をしてから3年が経過し、ソウハルが蘇ってから10年が経過する頃、いつものように5人が会館に集まり将棋を指した。


カズヒコ「聡ちゃん、今日は10周年記念だね」


ソウハル「月日が経つのも早いね」


ケイイチ「10年前に比べてうちらはみんな老けてるのに聡ちゃん若返ってうらやましいよ」


アツオ「聡ちゃん、髪の毛ずいぶんふさふさになったね」


ダイスケ「うちらは基本、年金もらって普段は好きなことをしているけど聡ちゃん真面目に頑張ってるからえらいもんだよ」


ソウハル「週3日の雑用と真剣師とポイントが溜まったら競輪しているだけだから全然偉くないよ」


カズヒコ「でも、聡ちゃんの年齢を考えれば十分じゃないの」


アツオ「でも、カズちゃんはアパートのオーナーだし、ケイちゃんも時々、研究の仕事をしているんだよんね。僕は一番若いのに完全に引退したからね。だからみんなえらいよ」


ケイイチ「いやいや、あっちゃんはうちらのように若い頃から遊びで金を使っていなかったし」


ソウハル「みんなはもう、しっかりと働いてきたから年金も貰っているし、人生を楽しめばいいんだよ。俺はどんどん若くなっていくから収入を増やしていかないといけないし。まあ、高校生ぐらいに戻れば年金がもらえる見たいだからさそれまで頑張らないとね」


ダイスケ「逆戻りの人生ってどんな感じなのか僕も経験してみたいよ」


カズヒコ「そろそろみんなで飲みに行こう」


カズヒコ以外「そうだね」


5人はカズヒコが予約した常連の居酒屋にいった。


ケイイチ「ここの焼鳥、最高に旨いんだよね」


ダイスケ「ナンコツがコリコリして最高なんだよ」


アツオ「僕は皮かな」


カズヒコ「どんどん頼もう。聡ちゃん今日はどんどん食べていいよ。みんなのおごりだから」


ソウハル「ありがとう」


ソウハル以外、みんな80代半ば~80代後半だったこともあり、さすがにそれほど多くは食べられなかったが、ソウハルは10歳若返ったこともあり、日頃、仕事もしていたので食欲も旺盛だった。


カズヒコ「食った。食った。2次会行く」


ケイイチ「さすがに年をとるとだんだん2次会に行く気力もなくなっていくね。でも、少しだけ行こう」


5人は2次会に行って、いつものようにカラオケをした。


ケイイチ「与作は木をきる ヘイヘイホーヘイヘイホー」


カズヒコ「おやっさん、いいぞ」


アツオ「与作だね」


ダイスケ「北島三郎さんだね」


ソウハル「北島のサブちゃんは馬所有しているんだっけ」


ダイスケ「キタサンブラックは強かったね」


ケイイチ「そういえばダイちゃん競馬でもあてたことあったね」


アツオ「あった。あった。その時は中華料理をみんなにごちそうしてくれたね」


カズヒコ「そうだったね」


ソウハル「そんなことあったっけ」


ケイイチ「聡ちゃん、その頃はもう、お墓にいたはずだよ」


アツオ「間違えない。聡ちゃんはなくなっていて4人だったよ」


ソウハル「サブちゃんの所有馬がそんなに活躍していたなんて知らなかったよ」


カズヒコ「今は5人だしスマップでも歌うか。世界に一つだけの花にしよう」


ケイイチ「いい歌だけどカズちゃんのゲッチュー聞きたいから青いイナズマにしよう」


ダイスケ「そうしよう」


カズヒコ「じゃあ、よかったらみんなで歌おう。君の態度が変わったと キスを避けるしぐさで気づく・・・青いイナズマが僕を責める 炎 体 焼き尽くす Get you」


その後、ダイスケも歌を歌い、ソウハルとアツオは歌わず2次会が終了した。


カズヒコ「さすがに3次会はきついよ」


ケイイチ「もう抜く年齢じゃないからな」


ダイスケ「ダイスケ、もう性欲も湧かないよ」


カズヒコ「聡ちゃん、これ10周年記念のお祝いだからこれでヌキたかったら行ってくるといいよ」


ソウハル「みんなありがとう。性欲も10年前に比べると遥かに湧くようになってきたからこれでイメクラに行ってくるよ」


ソウハル以外「楽しんでくるといいよ」


ソウハルはみんなにお礼をいうとミキちゃんのいるイメクラに足を運んだ(続)

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