広い川の岸辺
清瀬 六朗
第1話 人見知りな茉莉
幼稚園のころから、茉莉は人見知りで無口な子だった。友だちができず、先生にもなじめなかった。
親は、そんな茉莉を心配して、ピアノを習わせようとしたり、児童劇団に入れてみたりしたけど、どれも長続きしなかった。
ただ、海辺の街に生まれて、海辺で遊ぶのは好きだった。
幼稚園に入る前から、海水浴場の砂浜に来ると、一日じゅう、ばしゃばしゃと水を浴びたり、浜辺で砂山を作ったりして飽きもせず遊んでいた。
いろいろなことをさせようとしていた親もあきらめて、海開きの日から、寒くなって泳げなくなるまで、海で泳げる日ならば毎日、茉莉を海に連れて来てくれるようになった。
その海水浴場で、茉莉は李津子と出会った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます