はぁ⁉いま、現場って⁉
修行の始まりから約一週間がたった。
私の成果といえば、精々かさぶた程度に治りかけた傷を癒すことと、E.2の水魔法しかできない。
(E.2の水魔法だと、シャワーの弱めの魔法しか出ないです。)
ちなみに、私が取得しようとしているB.1防御魔法は、いくつか属性があり、(例えば水や火)その一つずつに防御魔法がある。
私はまず水の防御魔法を取得しようとしている。
でも、水は草や花の魔法に弱いから、いろいろな種類を取得できるといいね、ってセナさんに笑顔で言われて、現在、あと何十年かかるんだろうと意識ぶっ飛びそうな状態なのでした。
そして、ご飯を食べに一階へ下ると、
「ニヒ~」
え、何めちゃ怖いです。
セナさんの笑顔は時に悪魔ですから。
何かあるなと野生の勘で感じた私は
「―――ヴ」
無意識に眉間に皺が寄っていた。
じーっと見られながら、席に座ると、ご飯を出さず、こういった。
「アカネ、水魔法取得おめでとう。を記念して、明日、アカネを前線において現場に行こうと思ってる」
「―――はぁ⁉いま、現場って⁉無理無理無理。絶対死にますって。命がいくつあっても足りんですって」
『おらっ』
『ぐげっっっ⁉』
ピチリ(何かが切れる音)
〈ああー。私の人生、終わったー〉
とか思いながら天に昇ってくんだろう。
なんか、しっくりくるのが怖い。
「だいじょーぶ。念のために、火の属性のモンスターしかいない地区に行こうと思ってるから」
え。珍しくまともじゃないですか―――。
「ちなみに、ランクはCだから安心してね」
「いつも通りの脳筋だったぁぁぁ……‼」
「え。アカネよりも弱いと思うけど」
「いえ。こういう時はお世辞不要です。だっておかしいじゃないですか⁉E.2の魔法でCランクを倒せとか―――」
「でも相手は火だからだいじょーぶ」
「いくら属性でもカバーしきれない差ですよねっっ⁉」
おそらく過去で一番、頭に来た日だった。
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