第16話 彼女とのキス

「ごきげんよう、久しぶりね、ジェシック様、今日は貴方にお話があって来たのよ、うふふ、うふっ、あははっ、」

そう笑う彼女の表情は妖艶な雰囲気を漂わせており、見ているだけでドキドキしてしまうほどだった。

そんな彼女に見惚れていると、不意に目が合った瞬間に微笑みかけられてしまい、思わずドキッとしてしまいました。

その後も彼女は次々と行動に移し始めました。

「うふふ、相変わらず可愛らしいですね、うふふっ、あははっ、」

そう言って笑う彼女の表情はどこか不気味でしたが、それでも目を離す事は出来ませんでした。

しかし、次の瞬間には目を見開き、驚きの表情を見せていたのです。

「ジェシック様、キスしましょう」

「えっ、」

そう言うなり彼女は私の唇を奪ってきたので、抵抗できずにされるがままの状態となってしまいました。

その後、しばらくすると解放されたのですが、その時にはもう何も考えられなくなっており、

何も考えずにただ呆然とするしかありませんでした。

そんな私を優しく抱きしめると耳元で囁いたのです。

「愛しています、私の大切なジェシック様」

その言葉にドキッとしてしまいましたが、それでもすぐに正気に戻ると彼女の腕を振りほどき、慌てて距離を取ると睨みつけました。

しかし、彼女は全く動じることなくニコニコと笑っていましたので余計に不気味に感じてしまったのです。

翌日から私はサラナさんと朝から晩まで一緒に過ごすことになったのですが、その日からというものの常にベッタリとくっつかれてとても暑苦しかったです。

しかも、事あるごとにキスを求めてくるものですから堪ったものではありませんでしたが、断ることもできずにいる内にどんどんエスカレートしていき、

最終的には毎日のように求めてくるようになってしまいました。

そしてある日の事ですが、

「ジェシック様、キスのお時間ですよ」

「えっ」

そう言って私の唇を奪ってきたのです。

突然の事に驚いたものの、すぐに離れようとしたのですが、 サラナさんはそれを許してくれませんでした。

それどころかさらに強く抱きしめてくるので身動きが取れなくなってしまい、そのまま押し倒されてしまいました。

「まだまだキスしますからねっ」

「ちょっと待って、落ち着いて」

私の制止を聞かずにどんどん迫ってくるので何とか逃れようとするのですが、サラナさんの力が強すぎてビクともせず、

そのままされるがままの状態が続きました。

(あぁ、また押し切られてしまうのか)

と思いながら諦めた瞬間、彼女は何かを思いついたかのように手を叩いて立ち上がると部屋を出て行ったのです。

その瞬間を狙って起き上がろうとしましたが、ダメでした。

そして、しばらくして彼女が戻ってくるのを見ると嫌な予感がしたんですが、案の定で彼女が手に持っていた物はナイフだったのです。

「ジェシック様、私の物にならないのであればここで死んでもらいますよ、うふふっ、あははっ、」

そう言いながら近づいて来る彼女を前に何も出来ずにいると、遂に喉元に突き付けられてしまいました。

そして次の瞬間には躊躇なく振り下ろされて来たのです。

咄嗟に目を瞑ったものの痛みは無く、恐る恐る目を開けてみるとサラナさんは既に気を失っている様子でした。

(助かったの?)

そんな疑問を抱きつつも安堵している自分がいたのですが、それも束の間のことでした。

何故なら彼女が目を覚ましたからです!

(殺される……)

と思った矢先、彼女はそのまま倒れ込んできましたので、

「ちょ、ちょっと、大丈夫ですか?」

と声をかけたところ、サラナさんはむくっと起き上がったのです。

しかし、様子がおかしい事に気付きました。

目が虚ろで焦点が定まっていないようでしたので心配になり声をかけようとしたのですが、

その前に抱きつかれてしまい身動きが取れなくなってしまいましたので抵抗できませんでした。

その後、しばらくして落ち着いたのか離れる事が出来たので話を聞いてみたのですが、返ってきた答えはとんでもないものでした。

「はい、大丈夫ですよ、私は正気です」

と言う彼女の表情は穏やかだったのですが、その言葉とは裏腹に目に光が無く、

虚ろで焦点が定まっていないように見えたのです。

「何を言っているんですか、明らかにおかしいですよ、私が分かるように説明してくれませんか?」

そう訴えかけてみたものの、彼女は何も答えずにただ微笑むだけでした。

そんな彼女の様子を見て不安が募る中、今度は私の胸元に手を伸ばしてきて触れようとして来たので咄嗟に振り払おうとしたのですが、

既に遅くて腕を掴まれてしまっていました。

それからしばらくの間は何もせずにいたが突然彼女の手が離れると泣き出し始めてしまい、終いには子供のように泣きじゃくり始めたのである。

その様子を見ていると胸が締め付けられるような思いになりつつも何とか慰めようとしたが逆効果だったようで余計に泣いてしまった為、

どうする事も出来ずに困り果てていたその時、

「私だって、こんなことしたくなかったんです、だけど仕方ないじゃないですか」

とサラナさんは呟くように言い始めた。

それでもその言葉だけでは何も分からずにいると、彼女は再び語り始めました。

曰く、ある日を境に突然おかしくなってしまったそうですが、原因は未だに分かっていないそうです。

「だから、全部あなたのせいなんですよ、あなたが私を狂わせたんです」

そう言って睨みつけてくる彼女の表情は狂気に満ち溢れており、とても正気とは思えなかったのですが、

それでも何とかして落ち着かせようと試みた結果、どうにか話ができるようになったのでホッと胸を撫で下ろしたのも束の間のことでした。

突然抱きつかれるとキスをされてしまい、抵抗する間もなく押し倒されてしまったのです。

「キスして下さい」

「ダメです、今日はもうこれ以上キスしませんからね」

と言ったものの、彼女は聞き入れてくれず、強引に迫ってくると唇を奪われてしまいました。

「もっと、キスして下さい」

「わかりました」

「いっぱい、愛して下さい」

「わかりました、でも今日はもうこれ以上キスしませんからね、良いですね?」

そう言うと素直に受け入れてくれたのでほっと一安心していたのですが、それも束の間のことでした。

「さっきの、嘘です、もっともっとキスして下さい」

彼女はそう言うと再びキスをしてきたのです。

(やっぱりこうなったか)

と思いつつも抵抗せずに受け入れることにしたのですが、次第にエスカレートしていき、やがて行為はエスカレートしていったのです。

サラナさんは私に何度も何度もキスをしてきますが、それは決まってディープキスだったので苦しかったのですけど、

それでも彼女の想いには応えたかったので何とか耐える事が出来ました。

しかし次第に呼吸が出来なくなる程の深い口付けを求められて何度も意識が飛びそうになりましたが、必死になって耐えた結果ようやく解放されることになりました。

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