第7話 私とサラナ
「サラナ、そろそろ参りましょう」
と声を掛けたら、とても驚いていた様子でしたのでどうしたのかと尋ねましたところ、彼女は恥ずかしそうにしながら答えてくれましたね。
それが余りにも可愛かったものですからつい抱き着いてしまいまして、そのまま頭を撫でていると気持ち良さそうにしてくれていましたのでね、
暫くの間撫で続けてしまいましたが、その後にはちゃんと移動を開始しましたのでね安心してくださいませ。
そんなこんなで街に到着すると早速、買い物を始めたのですが、その際のやり取りが面白くて笑ってしまいましたわよ。
だって、サラナは何を買おうか悩んでいる最中に急に顔を赤くして蹲ってしまったんですもの、
流石にビックリしてしまいましたが、何とかフォローしつつ買い物を続ける事になりましたわ。
「大丈夫? 無理しなくていいからね?」
そう言うと、彼女は顔を赤くしたままで頷きつつ小さな声で答えてくれました。
その言葉を聞いて安心したのですが、実はもう一つ心配な事があったんですよね。
それは、周りの男達の視線が気になっていたんですよ、何故なら、彼らの視線が私達二人に向けられていたのでどうしようかと考えていたのですが、
私が困っている様子に気付いた彼女が耳元で囁いたのです。
「私が守ってあげるね」
と……、そして私を抱きしめてきたので安心できたんですよね。
その後はお互いに腕を組んで歩いて行く事になったのですが、その時にチラッと横目で見た時に、
こちらを見ていた男の人達の驚いた表情を見逃さなかったのですけど、それを見た私は思わず笑みを浮かべそうになってしまいましたよね。
(うふふ、どうかしら、これで少しは私のことを見直したんじゃないかしら)
なんて思いながら歩いていると目的地に到着しましたね、無事に到着出来て良かったですよ、
まあそれはさておき今日は何処を回るのかと聞いてみましょうかね、そうすれば教えてくれるでしょうしね。
それにしても彼女の胸が当たっていて気持ちいいのよね、出来ればずっとこうしていたいと思ってしまうくらいだけど、
そんな事を考えている内に目的地に到着致しましたね、それじゃあ中に入りましょうか、勿論二人で入るのですよ。
中に入ると沢山の人達がいて混雑していたのでちょっとびっくりしましたが、何とか人混みをかき分けて進みながら進んで行くと
奥の方にあるお店の前で止まりましたね、どうやらここが目的の場所みたいですね、でもこんな所に何を買いに来たんでしょうか。
「ここで一体何を買う予定なの?」
そう尋ねてみると答えてくれましたよ、何でも冒険者に必要な物を売ってるらしくって、
武器や防具の他に薬草なども取り扱っているそうです。
他にも薬などを売っているみたいですけど、基本的にはそういったものが多いみたいでして値段もかなり高くなっておりますわね、
だから私達はこの店の中には入らず外から見てるだけにしましょうか、という提案にサラナも頷いてくれたことで無事に入る事が出来ましたが、
中には色んな物が置いてありまして、正直どれを買ったらいいのか分からなくて困惑してしまったんですけど、
とりあえずは必要な物だけでも揃えておくことにしましょうという事になり、必要最低限の物だけを購入する事にしました。
幸い、資金面では問題ありませんからね、ですのであとは旅の準備さえ整えば良い訳なのですけど、
まずは宿屋を確保しなければならないのでその場所を探すことになりましたのよ、でもそう簡単に見つからないと思いますけどね。
だってこの辺りに来るのは初めてですからね、それでも探さないことには野宿することになってしまうかもしれませんからね、
なので急いで探すことにしたのですけれども、中々見付からないもんで困っちゃいましたけれど、なんとか見つけることが出来たので一安心ですわ。
「やった、ここにしよう!」
そう言って喜ぶサラナを見て私も嬉しくなったのだが、いつまでもこうしている訳にはいかないので荷物を運び入れて一息ついた後に、
これからどうするか考える事にした。
先ずは冒険者ギルドに向かう事にしたのだがそこで私はある事に気が付く、いや気が付いてしまったと言う方が正しいだろうか、
というのも私ってこの姿に変身すると背が低いんですよね。
ですから受付まで来るのにも大変だったんですけど、サラナが私の事を抱っこして運んでくれましたので助かりましたね。
ただ、ギルドに着いた頃にはクタクタになってしまったんですけどね、まぁこればっかりは仕方ないですよね。
何しろ大人一人分の重さなんですからそれなりに大変だと思いますし、それにサラナは私の身体の変化に伴って体型が崩れてしまっていて、
バランスが取れてないみたいなので尚更の事でしたね。
ですが、それも最初の内だけで慣れてくると大分楽になったようでしたよ。
それからしばらくは書類手続きなどを済ませた後、依頼を見ていたらサラナが声を掛けてきましたので振り向くと
何やら難しい顔をしていましたのでどうしたのかと尋ねると、彼女は言いにくそうにしながらも答えてくれた。
「あのね、今回のクエストなんだけど、どうも難易度が高いように感じられるんだけど大丈夫?」
そう言われたので確認してみることにした。
すると確かに難易度が高く感じられたのだ。
しかし、だからといって受けないという選択肢は無かったので思い切って受けた結果、今現在私たちは大変な目にあっている最中である。
最初は軽い気持ちで受けたクエストだったが予想以上に難しく、とてもではないが達成出来そうにない状態だったのだ。
そんな中でも頑張っていたのだが、既に体力の限界を迎えている状態だったのである。
(これはまずいかもしれない!)
と思いつつも必死に抵抗を続けた結果、やっとのことで倒すことに成功した時には安堵したものである。
そして、その後ですぐに街に戻った後、休む暇もなく買い物をしまくる羽目になってしまったので、
結局ゆっくり休むことは出来なかったのが残念だったと思うのだった。
その後も色々あったものの特に問題なく日々を過ごしていくうちに、私は段々と自分の事が好きになってきていた。
「サラナーッ、おいでー」
両手を広げて待っている私を見た途端、目を輝かせたかと思うと一気に駆け出す彼女だが、
その際に思いっきり私に抱きついてきたので、受け止めきれずに押し倒されてしまったわけだが、
それでも彼女は構わず唇を重ねてきたかと思えば、舌を入れてくるものだからそれに
応えるようにこちらからも絡めるとより激しくなってくるのを感じた。
「ちゅぱ、れろ、ぴちゃ、くちゅっ」
艶めかしい音を立てながら互いの唾液を交換しつつ、暫くの間続けていると息が苦しくなってきたところで漸く解放され、
お互いの口を銀の糸が繋ぎ止めていたがやがてプツリと切れた事で、改めて彼女の事を見ると、
頬を上気させており息も荒くなっていたので興奮しているのだろうと思い、
そんな彼女を見ていると自分もしたくなってきたので今度はこちらから口づけをすると彼女の方から
舌を絡ませてきてそれに応えるようにこちらも動かしていくと次第にエスカレートしていき最終的にはお互いに抱きしめ合ったまま、
激しいキスを続けていたらいつの間にか朝になっていたようだ。
目を覚ました後で昨晩の事を思い返すととても恥ずかしくなりながらも、今日もまた同じ日常を繰り返すのであった。
(あれ、これってもしかして夢なのかな?)
そんな考えを抱きつつも辺りを見回すと自分の部屋で寝ていたようで安堵していると突然、部屋のドアが開いて誰かが入ってきたのである。
そして、その相手を見て驚いたことに、それはなんとニーナだったからだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます