第5話 結婚式
「ん、うぅ……っ」
と、目が覚めるとそこは見慣れた部屋でありましたが、そこに居たのはリリレーナさんでした。
(あれ、どうしてここに居るんだろう?)
と思いながら周りを見回してみると、私の隣には綺麗な寝顔で寝ている彼女が居たので思わず見惚れてしまいましたが、
彼女の頭を優しく撫でてあげましたら目を覚ましたようですので挨拶をする事にしました。
そうすると、彼女も笑顔で挨拶を返してくれたのですが、その笑顔を見て改めて好きになってしまったのですよね。
その後は朝食を食べ終えた後、サラナと再会する事が出来たのでとても嬉しかったですし、それから暫くの間三人で楽しい時間を過ごしたのですけれど、
私は一つ気になる事がありましたので、思い切って聞いてみる事にしました。
何故なら、彼女の言葉遣いが前と変わっていましたから気になって仕方が無かったのですよね。
ですが、それについて尋ねると彼女は何も答えてくれませんでしたので、私はそれ以上追及する事はしませんでしたわ。
(嫌われたくありませんもの)
そして暫くすると彼女が出て行ったので私も後を追うように部屋を出ていきましたけれど、
その途中でリリレーナさんとすれ違いましたので挨拶をする事にしたのですけれど、彼女は何故か私を見て驚いた顔をしていましたわね。
どうしてかしら? と思っていたら彼女の方から話し掛けて来てくださいましたので話を聞く事にしましたけど、その内容を聞いて驚きましたわよ。
(あれ、どうして私が知ってるの?)
と思ったからですけれど、よくよく考えてみると、サラナに教えてもらっていた事を思い出しましたので納得出来ました。
そして私は彼女にお礼を言うと急いで部屋に戻り、改めてサラナに感謝の言葉を述べましたわ。
そうすると、彼女は優しく微笑んでくれて頭を撫でてくれましたのでとても嬉しかったです。
その日の夜、私は寝る前にサラナと話をしていたのですが、その時に彼女が私の事を好きだと言ってくれましたので
嬉しくなりましたし私も彼女の事が大好きなので気持ちを伝えさせていただきましたわ。
そして、それから暫くして私達は眠りについたのですが、その後から夢を見るようになりましたのよ。
(これは夢? それとも現実なのかしら?)
私は夢の中でもずっと考えていましたが、答えは出ませんでした。
(もし、現実だったら嬉しいな)
そんな事を考えながら夢から覚めると目の前には彼女が居ましたので安心しましたわ。
しかし、彼女の様子がおかしい事に気が付いたので尋ねてみると、いきなり抱き着いてきたのです。
私は驚きましたが、彼女が泣いているのを見てどうしたのか尋ねると彼女は答えてくれませんでしたので暫くの間待っていると、
落ち着いたのか話してくれたのですがその内容が信じられなくて戸惑ってしまいましたわ。
ですが、それも仕方のない事ですよね?
何故なら、彼女が語る話が余りにも非現実的だったからですもの……。
まあ、でも彼女が言う事が本当だとしたら凄く嬉しいですけどね。
そして、次の日に目が覚めた時には全てが終わっていたという事ですね。
彼女の話を聞くと何か違う感じがするんですよね?
でも、彼女が嘘をつく訳が無いので真実なのでしょう。
(これは後で考えましょう)
と思っていると、彼女は私にプロポーズをしてくれましたの。
当然、断る理由なんてありませんし、それに私としても願ったり叶ったりですもの。
だって、大好きな彼女とずっと一緒に居られるのですから幸せですよね?
なので、喜んで返事をさせていただきましたよ。
そうすると、彼女はとても喜んでくれたのですがその後、彼女に突然キスされたのです。
(えっ!? ちょっと待ってよ! まだ心の準備が出来てないのに!)
なんて思っていましたが、彼女はそんな私の気持ちなどお構い無しに何度もキスをしてきました。
その度に私はドキドキしてしまいましたけど、嫌ではありませんでしたわ。
それから暫くして、私達は結婚式を挙げる事になったのですが、彼女が最初に見せた姿とは全然違う容姿になっていて、
最初は戸惑いましたが、そんな事は関係無いですね!
だって、今の彼女もとっても素敵で美しいのですから。
そんな事を考えながらも式は進んでいき、そして遂に誓いの言葉を述べる事になりました。
(どうしよう、緊張して言葉が出て来ないよ……)
と思っていると彼女の方から話し掛けて来られたので答える事にしましたが、やっぱり緊張してしまいましたね。
ですが、彼女が私の手を取り優しく微笑んでくれたので、 少し安心しました。
そして、無事に誓いの言葉を述べ終わると、最後に誓いのキスを交わしました。
(これが、結婚式なんだ……)
と思っていると涙が流れてきましたが、それでも嬉しくて幸せな気持ちでいっぱいになりましたわ。
それに、こんな私を好きでいてくれる人がいるという事も分かって幸せですしね。
でも、一つだけ気になる事があります。
それは私が花嫁でサラナが花婿な点です。
本当に大丈夫でしょうか?
そんな不安を抱きながらも式が終わると今度は披露宴が行われました。
ですが、やっぱり私は緊張してしまい何を話したのか全く覚えていません……。
(ごめんなさい)
その後、披露宴が終わると、今度は新婚旅行に行くことにしました。
行き先は、私達の祖国であるフラムリア王国の南にあるサイード島です。
そこで、暫くの間のんびり過ごしました。
特に、浜辺でゆっくりと過ごす時間が私にとっては一番の幸せですね。
そんな中、ある日彼女が私に尋ねてきました。
それは私の故郷の事についてだったのですが、少し迷った結果話す事にしましたが、
彼女は凄く驚いていた様子でしたが、それでも最後まで聞いてくれた事が嬉しかったですし、
理解してくれた事も嬉しかったです。
それから数日間を一緒に過ごして、次の日の朝、とうとう旅立ちの時がやって来ましたね。
(あぁ……寂しいなぁ)
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