4.第1日 エレベーターが動かない!
ボクたちはようやく宿泊先の" Sky park central Hotel "のチェックインを済ませ、フロントで部屋のカードキーを受け取りました。そして、エレベーターで自分たちの階に上がろうとしたのです。
しかし、何故かエレベーターの『閉じる』ボタンを押してもドアが閉まらず、行先階を押しても行先階のランプが点灯しないのです。エレベーターは全く動きません。
何度やってもダメでした。エレベーターホールには他にもエレベーターがあるのですが、どのエレベーターでもやっても同じことでした。
またまた、どうなっとるんや~・・・ボクは何故か大阪弁で叫びました。でも、大阪弁でいくら叫んでも、エレベーターが動くはずはありません。ここはソウルですから大阪弁は通じないのです(笑)・・・
途方に暮れるアホバカ夫婦・・・
仕方がないので、ボクはフロントに聞きに行きました。しかし、不運なことにちょうど外人さんの団体客がよりによって何組も同時にホテルに入ってきて、フロントが押すな押すなの大混雑になってしまったのです。これではエレベーターの使い方を聞くことなど到底できません。
そのホテルには階段は見当たらず(どこかにはあるのでしょうが)、上に行くにはエレベーターを使うしか手段がないようでした。もっとも、重い荷物を持ってえっちら、えっちらと階段を登っていく気には到底なれませんでしたが・・・
またまた、アホバカ妻とボクはエレベーターの前でどうしてよいか分からずに、立ちすくむことになってしまったのです。
一体全体、どうなとるんじゃ~・・・
すると、しばらくして、一人の外人女性客が外出から戻ってきて、エレベーターに乗りこんだのです。アホバカ妻とボクは、これ幸いと一緒にエレベーターに乗り込んだことは言うまでもありません。そして、その女性がエレベーターを操作するのを見て、ボクたちはどうすべきかを始めて知ったのです。
フロアボタンの横にカードキーをかざすところがあって、女性はそこにカードキーをかざしてから行先階を押したのです。カードキーをかざしてロックを解除しないと、エレベーターが作動しないのでした。
チェックイン時にフロントで説明があったのかも分かりませんが、聞き洩らしていたようです。あるいは、こんなことは常識なので、フロントでは説明はなかったのかもしれません。皆さんにはこんなことは常識だと思いますが、アホバカ&ドタバタ夫婦には実に難題でした。ボクたち夫婦はこうしてやっとエレベーターで部屋に移動し、荷物を置くことができたのでした。
しかし、ボクたちはこんなエレベーターシステムは全く知りませんでしたぁ・・・
さて、エレベーターのこのシステムですが、日本に帰ってから調べてみました。どうやら『カードキー制御 エレベーター』というそうですね。エレベーター操作盤の黒いボードに、客室のカードキーをタッチして初めて、宿泊階数のボタンを押せる仕組みになっているそうです。これによって、宿泊しない人は客室階へは上がれないので、客室のセキュリティーが確保できるということです。
しかし、問題となるのはカードキーの紛失です。万一、宿泊客が宿泊期間中にカードキーを紛失してしまった場合は大変困ったことになってしまいます。宿泊客も常にカードキーを持ち歩かなければなりません。このため、カードキーを紛失する可能性は結構高いのです。
実は朝、ボクとアホバカ妻がホテルのレストランで朝食を取っていた時のことです。ボクたちの横にテーブルに、中東の人たちらしい5、6人のグループが座りました。レストランはバイキング方式なので、彼らはすぐに椅子から立ち上がって料理を取りに行ったのです。すると、その中の一人のお兄さんが椅子から立った時に、ズボンの後ろポケットから何かを椅子の下に落としたのです。お兄さんはそれに気がつかずに、バイキングの料理を取りに行きました。
何だろう?・・・とボクがよく見ると・・・なんとカードキーだったのです。ボクはすぐにお兄さんに知らせてあげました。お兄さんは大変喜んでくれました。
こう書くと、何気ない光景なのですが、ボクたちアホバカ夫婦にとっては実に示唆に富んだものでした。このお兄さんの一件を見て、ボクはカードキーの落下がホテル内のあちこちでよく起こっているんじゃないかと思った次第です。
エレベーターに乗るのに、いちいちカードキーをかざす必要があるので、どうしてもカードキーはズボンやシャツのポケットといった一番取り出しやすいところに入れておくことになります。『一番取り出しやすいところ』とは、すなわち『一番紛失しやすいところ』でもあるわけです。
レストランでのそのお兄さんの一件を目撃してから、ボクもアホバカ妻もカードキーの持ち運びには特に注意するようになりました。
・・・・・・・・・
さて、このお話は旅行記と題しておきながら、ここまでアホバカ夫婦のドタバタばかりを書いてきました。まあ、一連のドタバタは実際にあったことばかりなのですが・・・(笑)。ではそろそろ、次回から
いよいよ、次回からアホバカ夫婦は念願の
(近況ノートの写真)
近況ノートの写真は、左がボクたちの宿泊先である" Sky park central Hotel "です。中央が問題のエレベーターホール、右下写真がエレベーターの内部です。黄色の矢印がエレベーターの中のカードキーをかざす箇所でした。皆様も『カードキー制御 エレベーター』システムには充分に注意ください。
近況ノートはこちらです。
https://kakuyomu.jp/users/azuki-takuan/news/16817330660899592788
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます