資料:極秘資料

 極秘資料(極めて秘密にするようなものでもない資料)


 〇SPDスマート・パーソナル・デバイス

  スマホの二世代後の携帯端末

  前の世代が非常に長いこと使われていたが、日本は国民全員に無料支給を決行した

  ダンジョン資源により国が爆発的に潤い、補助制度への割当が超余裕になった背景がある

  他国でも同様の動きがあり、そうでない国の方が少数派となっている

  ダンジョン先進国日本はインフレに沸いたが、決行時は良い形で落ち着いた後だった


  外見は2種類のみになり、初期設定で中身のOSを選べるように変更されている

  旧時代のボタンタイプと、タッチディスプレイタイプがあり、今なおボタン派は絶えない


  基本的な機能はスマホ時代と大差はないが、画質や音質、できることの幅は広がった

  最も変わったところはマイナンバーの電子化、SPDに登録が義務化され身分証化した

  魔法もハックも受け付けず、隠蔽や改ざんができないため身分を偽ることはできない

  これに伴い学生証などの身分証も対応していき、名刺はフリックでシュシュッと交換する

  もうひとつがホログラム表示で、物理画面表示と切り替えが可能となっている

  ホログラム表示にすると物理画面が全面キーボード表示になるため、操作性が増した


  相変わらずゲームも配信されており、今一番熱いゲームは旧日本の不思議なダンジョン

  ダンジョン探索が活発化した時代の冒険者になってダンジョン探索をするゲームだ

  従来の【入る度にダンジョンの形が変わる】システムが再熱した結果だったりする



 〇PAWプロジェクト・アナザーワールド

  猫天堂にゃんてんどうが開発・販売している新型ゲームハード

  略称は【パウ】と呼ばれており、海外でもその発音で呼ばれる

  付属品はゲーム機本体、グラスモニター、ボディスーツ、コントローラー

  RVMIケーブル、星光スターライトケーブル、充電器、説明書


  ローンチタイトルはニャリオやゼルたんの伝説など根強い人気タイトルが揃った意欲機器

  フルダイブ機能が使われたタイトルが多数発売されており、老若男女問わず大人気である

  従来通りテレビに映して遊ぶタイトルもあり、両対応しているゲームもある


  ブラウザも標準で導入されており、タスク機能によりブラウザとゲームを切り替え可能

  ゲームによってはプレイ画面にブラウザを出すこともでき、痒いところに手が届くように

  キーボードとマウスは別売りのため、別途購入しないと快適に使用できないのは様式美



 〇PAW本体

  ダウンロード購入のみのため、ソフト挿入口は存在しない

  容量のバリエーションは10TB、100TB、1PB、10PB

  外付け拡張記憶媒体も発売されており、USB8端子が2ポート用意されている

  他にモニターへ繋ぐRVMI端子、ネットへ繋ぐ星光端子、音響端子、充電端子がある

  コントローラーなどの周辺機器はリアルタイムワイヤレス通信が採用されている


 ・RVMI規格

  リアル ビュー マルチメディア インターフェイス

  HDMIの三世代後の規格、目で見たのと同じクオリティの映像出力が可能……らしい

  解像度は最大512Kと言われているが、正直そこまで需要がないし、やりすぎ

  512K対応モニターなんてマニアックというか、もはや変態、ド変態

  本当に同じクオリティなのか? 誇張じゃないか? といまだに議論が絶えない

  しかし映画業界では大いに需要があり、まさに標準規格として今まさに使用されている

  ※今よりどちゃくそ美麗だよ、バカやばいよ、ってだけです


 ・星光スターライト規格

  光ファイバーの二世代後の規格、通信速度が非常に早く大容量データを高速で送受信可能

  フルダイブのような情報量が異常に多い激重ゲームでも快適にプレイできる

  ※正直今の規格じゃ絶対無理だよなってことで無理やり考えました



 〇グラスモニターとボディースーツ

 ・フルダイブ機能を使う際に使用する標準付属周辺機器

  説明書にも機器と記載されているが、実際は魔石が使用されている魔道具

  しかし電子的な部品と機能も使用されているため、魔道機と表現するのが正しい


  数年前から標準規格化されたRTW通信が採用されている

  その為、完全ラグ0で情報の受発信が可能で、どちらもケーブル類は付いていない

  また体に流れる微細な電気信号を使って稼働しており、その技術は一切公開されていない


 ・ボディースーツは魔物由来の素材を使った特殊な革でできている、フリーサイズウェア

  全体的に黒色で、フードのように頭をすっぽり包み込む形のフルボディースーツ

  関節、背骨、心臓部にセンサーがあり、左手首の部分には時計型機器が付いている

  時計型機器のスイッチを押すとスーツが体に合わせて伸縮し、どんな体型でも使用可能

  完全に体にフィットすると、時計型機器のみを残して全てが完全に透明化する

  頭を被らずにフィットさせて日常生活を送っている廃人が数多く居るとかなんとか……

  時計型機器はSPDとの連携機能があり、時計型デバイスとして使用可能

  内部に搭載された魔石が伸縮魔法を行うことで、フリーサイズを実現可能とした

  また時計型機器の外見を変えたいという要望が多く、公式・非公式共に発売されている


  開発当初は発汗が問題となったが、件の素材の採用で完全に解消した

  水分を即吸収、通気性もよく蒸れず、違和感や不快感を覚えることなく遊べる

  首部分のセンサーにある魔石が洗浄・浄化魔法を行うため常に清潔に使用可能である

  電子部品部品には防水加工が施され、水洗いも可能となっており説明書にも記載がある

  しかし発売当初に潔癖症の方々から様々な苦情が殺到し、対応に苦労したとかなんとか


  ※素材となった魔物は【デザートカメレオン】

   成体になると最大全長3mまで成長し、体表が棘々の異常個体は5mが確認されている

   雨が降らない砂漠に生息し、体を透明化して獲物を襲う性質がある

   少しでも多くの水分を逃さず吸収するために、体表からも水分を吸収し体内に取り込む

   発狂状態バーサークになると体表が黒くなり、絶命すると黒い皮が手に入る

   この皮を鞣すことで光沢のある綺麗な革になり、椅子や鞄、財布等に使用される

   発狂状態にならず絶命した場合は汚い緑になってしまい、価値はほぼ0になる


 ・グラスモニターはレンズ部分がモニターになっており、内側からのみ映像が見える

  弦部分に様々な信号を受発信できる機器が埋め込まれており、バイタル情報も表示可能

  グラスモニターのみでの使用の場合、音は骨伝導で聞くことができる


 ・フルダイブでの使用

  ボディースーツで体格情報等の読み取り、肌への信号が送られる

  グラスモニターで信号情報の受発信、感情の読み取り、五感の再現を行っている

  ボディースーツがかなり特殊で、そよ風を肌で感じたり、草木の匂いまで感じ取れる

  攻撃を受けた際の痛覚も再現可能だが、これは本体設定で強度が変えられカットも可能

  ※小さな子供が遊ぶことを前提として標準設定はカットとなっている

  ※アカウントとボディースーツの紐づけが必須で、同じ本体内で設定を分けられる

  食べ物の味も繊細に感じ取れる為、食べても太らないと女性から超宇宙猫級高評価


  グラスモニターに搭載された2つの魔石によりダイブを実現している

  1つの魔石が睡眠魔法で睡眠導入、もう1つの魔石が幻術魔法で視聴覚情報を送っている

  睡眠導入は医学界から人体に影響なしとお墨付きをもらっている安全設計

  様々な状態・環境・被検体で実験が行われ、分厚く緻密な論文もそれを証明した

  ゲームのログアウト時に魔石が睡眠状態の解除を行うため、違和感なくすぐ起床可能


 ・ダイブでの使用

  五感の再現が無い以外はフルダイブと同様

  フルダイブ非対応でダイブのみのゲームが存在する


 ・非ダイブでの使用

  グラスモニター又は外部モニターでプレイ可能、ボディスーツは不使用

  操作はコントローラー・キーボード・マウス、対応している場合はマイクの使用も可能

  ※使用感はPUD-J5Aがイメージとしては近いかな?

  ※メガネ型なので、VRゴーグルは筆者のイメージ外です


 ・その他での使用

  パソコンでの使用が可能で、これは元々そういう想定で作ったと公式発表があった

  パソコンゲームでの使用の他、VTVerブイティーバーの3Dモデルを動かすのに使える

  関節に球体を付けてカメラで認識して、というわずらわしさが完全に解消された

  また、背骨に沿ったセンサーのおかげで猫背が表現できたりと、痒いところに手が届く

  一番の利点は、普段の格好でできるため、なんかちょっと恥ずかしいが無くなる事だろう



 〇FDMMORPG

  フルダイブ マッシブリー マルチプレイヤー オンライン ロールプレイングゲーム

  五感全てを再現することに成功した、世界最高の技術が使われたゲームの1ジャンル

  他に格闘ゲームやシミュレーションゲームなど多岐にわたってリリースされている

  特に人気が高いのがFPSで、頻繁に大会が行われるなどその人気度合いがうかがえる


  その中でも、勇気ある挑戦をして過去最高のクソゲーと認定されたゲームがある

  フォールン・ポップンという落ち物パズルゲームがそれだ

  相手が消すと【酷い味】が操作の邪魔してくるという、なんとも言い難いシステムを採用

  相手キャラによって固定の味が設定されており、世界中で大悶絶を生んだ超問題児

  ストーリーモードをクリアするとランダムフレーバーモードが解禁されるという……

  消される度に様々な酷い味が口腔内を蹂躙するとか、本当にマジで誰得なのだろうか?


  ただしFD以外が廃れたわけではない

  五感を再現しないDMMO、従来のMMO、オフラインゲームも根強い人気がある

  古いゲームを楽しむ文化があるため、今後もFD一強にはならないと言われている



 〇猫と旅するニャンタジア

  猫天堂にゃんてんどうがリリースした、PAWのFDMMORPG

  タイトル的に女性向けのように感じるが、性別問わず楽しめる内容に仕上がっている

  テーマはタイトル通り【猫】と【ファンタジー】


  攻撃力などのステータスはなく、スキルを獲得してスキルレベルを上げて強くなっていく

  体力も魔力も数値化されてないが、そのスキルを何回使うと枯渇するかは表示されている

  ただしマスクデータとしては存在しているため、バフ・デバフ魔法はしっかり存在する


  基本的にスキルは【行動】で取得し、一部はクエストで手に入るポイントでの取得も可能

  職業は完全にロールで、表示的にも存在しない

  剣士をやりたければ見合ったスキルを取って、そういう立ち回りをすればいい

  英雄ロールをしてもいいし、破落戸ならずものロールをしてもいい、自由な世界である


  各町のいたるところに猫がおり、猫好きにはご褒美のような世界

  プレイヤーも最初に猫の仲間ができるが、べつに連れていかなくてもいい

  町にいる猫を蹴ったりしてもいいし、猫に悪口を言ってもいい、【行動は】自由だから

  ただし、世界中に居る猫好きNPCの好感度は下がることだろう……

  そう、NPC一人一人に【好感度】が設定されているのである

  猫好きNPCは猫に対する行動でも好感度が上下してしまう、そんな自由な世界なのだ

  超重要NPCにも猫好きは潜んでいるため、要注意な要素だったりする

  ちなみに猫派以外の人のために、連れて行かなくても影響はないが一部会話は変わる仕様

  ただ、猫関連のクエストやイベントでは勘弁してほしい、と制作陣からコメントがあった



 〇なんでこうも猫推しなのか

  猫天堂にゃんてんどうだったり、猫が出てくるゲームを作ったり、なんで?

  理由は簡単である、創設者が大の猫好きで愛して命を捧げている猫の下僕だからである

  名前に猫が入っていないのが嫌で【猫次郎】に改名したくらいに、である

  次郎なのは次男だからである、そこは外せないこだわりポイントだったらしい



 〇どうでもいい話

  筆者は設定厨なので、作中に出ない設定を考えるのがすごく好きです

  そういう作品も好きだし、そういうのを読みたいと常々思ってる

  でも出て来ない設定は結局分からないままだから、読んでてもそういう作品かは分からん

  ただ、こだわって考えたんだろうなって思える作品は毎日更新チェックしてます、はい

  どうでもいいですね、それだけです

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