大嫌いな自分にさよならを

葉名月 乃夜

第1話


 幼稚園の時、よく大人たちに「しっかりしているね」と言われていた。小学校の時、よく作文や書き初めとかのコンクールで賞を取っていた。中学校の時、テストはいつだって学年で1、2番目だった。


 みんな、私を褒めていた。

 みんな、私を信頼していた。

 みんな、私を頼っていた。


 だから、私は凄い子だって、自分でも思っていた。周りの同級生よりも優れている、優秀な子だと。


 だけど、私の知らない世界は、あまりにも大きすぎた。

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