第7話

中学1年生の頃の話だ。私は比較的熱心な美術部に入った。私自身、絵は得意な自信があった。それは中学に上がってからついた自信だった。

母は私の絵を見てまだまだだねと言っていた。母は絵がうまかった。しかし、中学校に上がって先輩たちの絵を見てみれば、なんということだ。私よりも遥かに下手だった。私は、私はこの画力でも母に認められないというのだろうか。ふとそう思った。もちろん、私の自信はこの自画自賛だけからくるものではない。皆の反応が、それを物語っていたのだ。一年生だというのに、必ず私に好評を求める顧問、先輩。私が一目置かれていることは明らかだった。

愛子も、美術部に入った。でも、愛子は途中から部活には来なくなった。他の一年生もそうだった。真面目に部活に行っていたのは、私とひとり、ふたりくらいだった。


ある日のことだった。

私へのいじめが始まった。

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