第3話 私は、そんなに邪魔?②

菱水 龍と最川 叶が施設から離れている間の大人達は、ポカーンとし、最川 叶の事について話していた。

「まあ!最川さん座ってください。」

「いや!私が…」

「大丈夫です…ワタクシが捜します」

「一旦落ち着いてください」

「叶ちゃんは、あの子…笑わないんですよ…」

「笑わない?どういう事ですか?」

「あの子の笑顔は、嘘…何でも愛想笑い…」

「最初だけなんでは?」

「私もそう思っていました…けど!何でも対応の仕方がロボットで言うか…なんて言うか」

「最川さん…叶ちゃんを里親になる時どういう気持ちでした」

「もちろん!我が子の様に思いたいです……ですが!ずっと仮面な家族みたいで私の気持ちが耐えきれなくて…」

「最川さん…子供の事を分かり合える事なんて時間がかかる物なんです」

「私がいけない…って言いたいのですか!?こっちは、3年も我慢したのですよ!」

「申し訳ありません‼️……私は、ここの施設入ったばかりで……最川さんの3年は、相当お辛いですよね!」

「そうよね〜あなたに子育ての苦労も知らない…お嬢ちゃんに言われたくわ…ないのよね〜〜」

<調子に乗った…これが素なのかな?正体が現れたって言うか…化けの皮がはがれたって言うのかな?ここは、我慢だよ……私‼️>


<私は、根津 瞳(ねづ ひとみ)大学卒業してここの施設、スノードロップを就職

決まった。>

<大学生の時は、就活何度も失敗してやっと決まったところだから私は、頑張りたい!>

<しかし…施設の仕事は、まだわからない事だらけ……今まさに大ピンチ!どうしたらいいの〜〜>

「ちょっと!いつまで頭を下げているつもり?お茶がもうないんだけど!」

「あ!申し訳ありません今すぐに」

<はぁ〜私って何やっているんだろう?…経営がピンチって言ってなかった?…また再就職先考えなきゃいけないのか〜私のどこがいけないんだろう?私が言うのも何なんだけど…そんなに私魅力ないかな?>

「ちょっと!いつまで待たせるの?お茶入れるのにそんなに時間かかるわけ?」

<このクソババァ〜最初の態度全然違うじゃない?どれが本性?>

「あ!申し訳ありません…今すぐもって行きます」

「あなた…根津さんでしたっけ?」

「ハイ!そうです」

「歳いくつ?」

「22です」

「どうりで若いと思ったわ」

「あ!そうでしたか」

「会話聞いてる感じ…面談にしては、慣れていない…ましては、大学卒業したばっかり?」

「ハイ!そうです」

「そう!…わかったわ…あなたは、悪くないわここの施設責任者が来るまで私帰るわ」

「あ!分かりました…私で申し訳ないです」

<私は、何も言い返せなかった。>

<いや!違う何も出来なかった…正直良い大学行ければ良い就職先が見つかると思ってた……>



<私は、何も出来ない……大人になるってどう言う事なんだろう?>

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る