大人は、信用出来ない

第1話 スカウト

<俺は…父親を殺した。>


<自分の手を見て、真っ赤になり…頭の方は、真っ白になった。>

<そこから…拳を壊すかの様に、机を叩いていた。>

<何故か、叩き続けていたら笑ってしまう。>

<ここで俺の人生終わってしまうと思った。>





<親父を殺して1年経ち…何故か俺は、少年院には、入らなかった。>

<不思議だ………>


<まあいろいろあってアパートで一人暮らししている。>

<俺の年齢では、普通みんなは、高校通っている。>


<別に何がやりたい事もないし、何を学ぶ?…正直どうでもいい。>


「あの〜すみません」


<ここ1年人から話しかけてくれるのは、初めて。>


「菱水 龍さんで間違えないですよね?」


<何!?俺を呼んだ!?聞き間違えだ!>

<ここ1年の間に知り合いは、いない…無視無視。>


「お願いします…助けてください!」

<ハイ!?助けろ!?…意味分からない。>

<ヤバい…反応してしまった。>

「ずっと…あなたの事を捜していました」


<俺は、逃げた…父親を殺した指名手配犯だと思われている。>


「ちょっと待ってください‥って足速っ!?」


<なんなんだよ!……ほっといてくれよ>


「ハァ…ハァ…ハァ」

<俺は、アパートを戻り、慌てて水を飲んだ。>

<飲んでいる途中にチャイムがなった。>

<なんか通販でも買ったのかな?>

<ドアを開けてみたらさっきの声をかけられたおじさんがいた。>

「あの〜足速いですね〜」


<びっくりして水を吹いてしまった。>

<おじさんの顔にかかり、物凄く申し訳ない感じした。>


<俺は、適当なところに座り、おじさんは、顔を拭いたあと正座で座っていた。>


「あの〜すみ……ませんでした……水」

「あ〜いえいえ!気にしないでください。」

「…ハイ」

「申し遅れました…ワタクシ!こういう物です」

名刺を渡され…名前には、スノードロップって書かれ、藤田隆之って言う名前らしい。

「菱水 龍さん間違えるはずありません!さすがあの方によく似てる!」

「誰の事を言っている?」

「これは、失礼しました!…あなたのお父さんは、亡くなられて1年…ワタクシが勤めているここの児童養護施設…スノードロップが潰れそうになりそうで」

「悪い…ですけど…俺は、未成年だ!まさかそこに入って生活しろとか言うんじゃあないよな!?」

「ハイ!」

「意味分からん!俺は、高校行ってない…なんで施設に入らないといけないんだ」

「いいえ!あなたは、このスノードロップって言う施設でオーナーになってもらいたいです。」

<何を言ってるんだ!?このおっさん!?>



「お断りします」


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