第3話 コロナの反逆!
「サキちゃん!」声が掠れて届かなかったかも知れない!
でも振り向いてくれた「うあーッ!」恐怖の雄叫びだった!
三咲の眼はあったが、それはエイリアン一匹ずつが形成して、形がまだ定まらないのかわらわらと無数のエイリアンが蠢いて数万匹が、三咲の顔面の回りを周回していた。
ガクガクと膝が笑い!立って居られなかった!
「あ・き・を・・・て、いたよよよよ・・・。」
えっ?聞こえない!サキちゃん?
輝は幽かだが、三咲の声が聴こえた!脳裏に!
だから三咲の脳裏に語り駆けた!「愛していたのは、アキラ?」
もっと鮮明に!
もっと大きく脳がハウリングしそうなくらいに! 膨張した音声は高く低く、時に正常の三咲の声色に戻っていた。が・・・。
次に礼子の方を観た! 羽化したコバエが飛び立つ様にミクロのコロナ星人が飛び立っているではないか! 飛び立って礼子の顔面はもう崩壊していた!
飛び立つコロナ星人は尾を引くように三咲の身体に食い込んでいた!
顔の無い礼子の胴体が平均を取れず、ズザ! と倒れた!その拍子にハエが一匹づつ逃げる様にチリチリバラバラになり三咲の手足に食いついていた! 黒い、ピースの足りないジグソーパズルのように崩壊し掛けていたが、手に持った注射の針を三咲の心臓目掛けて突き刺した!「ボトックス注射を心臓に注射したわ、筋弛緩剤だからもうこれで私は息の根が止まる。」サヨナラ輝!三咲も倒れた!ズザッ! 砂が崩れたノイズの様に短く叫んだ礼子と三咲!二人を看取った輝は無言で立ち尽くしていた。
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