第165話 帰り道をなくして

君が去ると聞いたよ


僕はどうしたもんかと思うんだ


今、駆けつけて、どうしたんだいと

聞いたところで君は何も答えやしない


僕の事を少しも信頼してないからね

わかってるさ、そんなこと


僕はね、なんだろう

悪意がね、苦手なんだね

だから逃げたんだよ


僕が言うことも君にとっては誹謗、中傷の

たぐいなんだと思うから

もう、何を言っても仕方ない


帰り道じゃないんだな

邪の道なんだな

僕にとって


最期くらいは挨拶しようか

いや、そんなの、、

それよりも、もう忘れてるさ僕のこと


そんな言葉がくらくらと頭を巡り

決めかねてしまう


縁とは不思議なもの

蜘蛛の糸のようにたやすく

キレるね


君にとっての居場所が無くなるんじゃないかと

僕は取り越し苦労をするよ

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