川の人魚
榎
第1話
私は心咲。14歳です。
私は女子なのですが、冒険が好きで近所の土手で良く遊んでいます。
その日はとても暑くて、気温は35℃を越えていました。
そんな真夏の日にも関わらず、私は黒い髪の毛を1つに結って、帽子を被り川に遊びに来ていました。
その川は水深30cm程の緩やかな流れをしています。
その川は良く小学生が水遊びをしていて賑やかなのですが、今日は暑すぎるせいか、私以外誰もいませんでした。
私はその川に足を沈め涼もうと思い、近付いた所、上流から光の反射で虹色に輝く一枚の鱗。
綺麗だと思った私は、川に入り鱗に向かって歩きました。
途中、石に躓き転んでしまいましたが、何とか鱗を拾えました。
その鱗は、私の手のひら位のサイズが有りました。
そして私は、川の畔に上がりある事にきずきました。
そう、服が濡れてない事にです。
川で転んだのに全く濡れてないどころか、湿り気すら感じません。
私は川上に人が居ることにきずきました。
ですが、その人の足は足ではなく、魚のしっぽです。
まるで、人魚。
そして、私の足から鱗が生えている様が目に入ってきました。
この時、私は“あぁ、人魚になるのか”と思いました。
そして直ぐに、私は倒れてしまいました。
起きた頃には、夕日が昇っていました。
足は人間の足でした。
夢だと思ったのですが、右手に握られている鱗を見て現実だったんだと認識しました。
川の人魚 榎 @aiharenn
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