異世界
「ぼくのいる世界」
職場と
家が
ぼくの世界であり
この振り子の外が
ぼくにとっての
異世界である
「カップの中の異世界」
コーヒーカップの水面に映る
青い空は
この世界の空より
美しい
「オーシャン・ライナー」
映画館は異世界への定期船である
スクリーンが光ると
ヴィゴ・モーテンセンと
マハーシャラ・アリが
キャデラックでアメリカ南部を旅し
トム・クルーズが
ブルジュ・ハリファを登り
ドウェイン・ジョンソンと
ジェイソン・ステイサムが
敵と戦い
オプティマスプライムが
シカゴを駆ける
130分の異世界旅行にぼくは旅立つのだ
「6インチの入り口」
仕事を終え
家に帰り
スマートフォンを開くと
ぼくはここではないところに行ける
今日は
グム百貨店か
ブロードウェイか
ナイアガラの滝か
ギザのピラミッドか
それとも
月へ行くか
火星へ行くか
タイタンへ行くか
さて
今日はどこへ行こう
「現実」
異世界とは
決して行くことのできない
理想郷である
これに気づけぬ人は幸せである
まだ現実の世界の半分も見ていないのだから
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