第3話 家族
ここは、とあるアパートの一室。
「ただいま(=_=)」
「おかえり、眠華おやつ食べてて」
眠華と同じ髪色した、女性がそういった。
「お父さんは?( ˙꒳˙ )」
「もうすぐ帰ってくるわよ、お母さん夕飯の用意するからゆっくりしてて。」
「うん、分かった(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"」
2LDKのアパート部屋和室でゆっくりしていると、
「ただいま。」
スーツ姿のサラリーマンが入ってきた
「おかえりなさい。貴方。頼んだ物買ってきてくれた?」
「うん、モチロン٩(๑ᵒ̴̶̷͈̀ ᗜ ᵒ̴̶̷͈́)و買ってきたよ。」
「おかえりお父さん。(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"」
「お、眠華が出迎えとは珍しいじゃないか、相変わらず喰えない表情してるけどさ。」
わしゃわしゃわしゃと眠華の髪を乱す。
「ウー、やめて(๑´ㅂ`๑)お父さん。」
(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"とたべながらももがく
「ほぉら、じゃれついてないで夕飯の用意手伝って。」
離れて夕飯のお手伝いをする。
そして、
「いただきます。(^-^)」
テーブルにたくさんの料理が並ぶ
「今日はいつも以上にお母さん頑張って眠華の大好物で固めたから沢山食べて」
「うん、(((^-^)))」
手を止めず箸を運び続ける
幸せな表情を出している眠華を物静かに見つめる両親。
夕飯を食べ終わり、眠華は布団の中に入って眠っている。
「じゃ、私たちも寝ましょうか。
...........永遠に」
そうして両親は互いにお互いの心臓に包丁を突き刺した。翌日の早朝目を擦り襖を開けると、血だらけの部屋そして、
包丁が刺さっている両親の身体が倒れていた。この光景を見た眠華は恐怖を感じていた。
「.....!」
何かを察したのか背後を向くと、そこには
火事で亡くなったおばあさんがいた
「眠華。」
手を伸ばすおばあさん、その手を取ろうとするが身体が一瞬で燃え果てた。
身近に亡くなった光景をみて、静かに目を閉じる眠華だった。
そして、現実へと目を覚ます。
「ん、、、ここは」
見慣れない天井光刺す白い部屋に立つ黒服の千聖。
「だいぶうなされてたが平気か。」
何事もなく身体を起こす、
「うん、ここは(´•ω•`)?」
「病院だ。」
「おばあちゃんはどうなったの(´・-・`)」
千聖は何も言わず首を横に振った。
「そっか(-_-).......?」
枕元にあった手紙に気づき開ける
「この手紙は何?」
「まぁ、読んでみろ」
そうして手紙の開き黙読を始めた。
「この手紙を読んでいるってことはわたしゃこの世にいなってことになる短い間だったけれどそれなりに楽しい人生を送らせてもらった。もう、手を貸すことは出来ないけど、これからは、自分の足であるくようにするんだよ。それと、長く生きなさい。おばあちゃんより。」
読み終わる頃には涙がこぼれにこぼっていて、いくつか手紙に落ちた。
「ちさ...と」
泣きながらも精一杯の声で
「抱きついてもいい?(╥_╥)」
「あぁ、いいぞ。」
悔しく寂しく、そんな感情のこもった涙を流しつつ、千聖に抱きつく。
声をあげることなく泣く時特有の呼吸だけが病室に響いた。しばらくして、泣き止んだ眠華は寝ていた。目の辺りは赤くなっている。病院の先生を呼び、
「特にこれといって症状は無いので、退院していいですよ。」
「そうですか。ありがとうございます」
「では、お大事に。」
病室を後にした先生と看護師達。
「さて、どうするか。」
そう言って寝ている眠華を抱えたまま
能力を使い一瞬で家に帰る。リビングにて
「おかえりなさい、千聖、お兄...さん」
帰ってきた千聖をリビングで出迎える真白だったが、眠華をお姫様抱っこしているのをみて困惑している。
「どうかしたか?真白」
「あの、えっと、今日これから先生が来ること忘れてませんよね。」
「.....!そういえば、そうだったな」
このセリフを言ったすぐインターホンが鳴った。
「言ったすぐに来たか。橘起きてくれ。真白。2階の空いてる部屋に橘を連れて行ってくれ。」
「えぇ!は、はい。わかりました。」
「頼んだぞ。」
「ZZZ(=-ω-)zzZZ乙乙」
橘の手を取って2階に連れていった。
そして、玄関扉を開けて。
「お待ちしておりました。どうぞお入り下さい。葉月先生。」
「はい、よろしくお願いします。」
先生をリビングに招きいれ、テーブルの椅子に座らせてお茶とお菓子を出した。
「えっとぉ、その本題に入る前にその衣装はなんですか?」
「これはただの執事の正装なのでお構いなく。」
「(この人、高校生ながら執事やってるのしかも、エリート執事、彼氏にしたい。)」
「どうかなさいましたか。」
「い、いえなんでもないです。そ、それにしてもこのリビング広いですね。真白ちゃんと2人で暮らしているのですか?」
「いえ、他に2人今は4人で暮らしています。」
「そ、そうなんですか、えっとでは
最初に授業参観のプリントってもらいましたか?」
「.....?少々お待ちを」
そう言ってテレビしたの戸棚から
分厚いファイルを取り出して、次々に開き始めた。
「いつ児童に渡しましたか?」
「えっと、2日前です。」
この言葉をきいてため息をついてこう言った
「いえ、ここに無いということは真白自身が持っているかと、」
「やっぱり、本当の親じゃないから遠慮しているでしょうか?」
「おそらく」
「そう...ですか、じゃ、新しくお渡ししておきますね。明日はお休みなので明後日真白ちゃんに持たせてくれれば大丈夫ですので。」
カバンから授業参観のプリントを渡され
「お手数お掛けします。必ず提出させますので、もし真白から提出出来なければ私からさせていただきます。」
「あ、はい。わかりました。ではこの家で真白ちゃんがどう行った生活を暮らしているか教えていただきますか。学校で聞こうにも、口を開けてくれなくて。」
「真白は基本このリビング宿題をやっています。終わらせた後によく夕飯の手伝いをしてくれます。」
「それって、料理とかですか?」
「いえ、食器をテーブルに並べたり味見をしてもらうだけで、料理は全て私がやっています。」
「(やっぱり彼氏に欲しい)」
「家だと、よく喋るほうですか?」
「えぇ、まぁ、」
「....去年の真白ちゃんの様子を五十嵐先生から聞いたんです。よく笑ってクラスのお友達としゃべたりして今の様子からは想像出来ないくらい明るかったみたいなんです。けど、去年の事件で真白ちゃんのこころは急変してしまって、クラスで孤立してしまった。教師の視点から見てて、悲しくなってしまうですよね。」
千聖の脳裏にその時の記憶が断続的に蘇る。去年の冬に入る直前の時期の事。真白の通う稲葉学園はその日授業参観の日だった。校庭に沢山の保護者の車が並び、大勢の保護者が自分の児童の様子を見に来ていた。そんな日に事件は起こった。授業中に校内で銃声が発生して、皆は恐怖に染まった。逃げようにも武装したテロリストに包囲され身動きが取れない状況。テロリスト達の狙いは白鳥真白という少女だった。真白のいる教室には3人のテロリスト達が取り押さえていた。脅しに脅して、動けば撃つと脅迫。オッドアイの児童をよこせと言うと、クラスの中心人物的女子児童が、この子よと指をさして言った。その言葉を信じたテロリスト達は真白に詰め寄り銃口を突き立てる。そして、その隙に児童保護者達は一斉に廊下に飛び出した。残されたのは真白とその両親の3人、両親は真白を守るように怯えながら抱き抱え、どうにかして守るが、遠慮なしに銃弾を浴びせた真白を守る盾は無くなり連れ出そうとした時、Xサイボーグの装着した千聖がテロリスト達を全員吹き飛ばした。身柄を取り押さえて、真白に近寄るが、激しく怯えていて話すことが出来ないくらいだった。床に倒れていて腹の辺りから血を出した真白の母親が
「名も知らない方、.......この子の事、.......任せます。」
そう言って息を引き取った。
こうして、真白は千聖の家で、生活を始めた。そして、話は今にもどる。
「あ、あの大丈夫ですか顔色がよろしく見えないようですが。」
「あぁ、いえすみません。ちょっと過去の記憶がよみがえりまして。まぁ、ともかく、今の真白には学校自体にトラウマがある。それを克復してもらうしか無いでしょう。」
「そ、そうですよね、あはは。ってもうこんな時間、私用事があるのでこれで失礼します。おじゃましました。」
「わざわざ休日しかも時間指定でこんな遠いところまで来ていただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」
「あ、はいお任せ下さい。」
そう言って千聖家を後にした。
立ち上がって、2階に行こうと階段を登ろうとすると踊り場からひょっこりと
眠華が顔を出して、
「お話終わったの?(´・ω・)」
「あぁ、終わったがどうかしたのか?」
そう聞くと、眠華のお腹がグュルルルとなって
「お腹、空いた。(´×ω×`)」
「!そうか、ならご飯にしよう、だが、少し待っててくれるか。2人を呼ばないと行けないからリビングに座って待っててくれ。」
そう言い残し、フランの部屋にノックして入って、リビングに誘導して、次に真白の部屋に同様に入る。
「(これ、渡すべきなのかな。)」
先生に渡されたプリント同様の授業参観の用紙を両手で手に取り悩んでいる。
すると、ノックの直後扉が開き千聖が顔をだした。慌てて背中に隠す
「真白昼食にするから、手伝ってくれ、
それと、これ明後日先生にちゃんと渡せ。自分で持っていたんだろう。」
渡したのは数分前に渡されたプリントを
真白に渡す。
「え、なんでお兄さんが持ってるん.....ですか?」
驚く顔見せる真白
「渡された以上参加する。ただそれだけだ。」
「でも、お兄さん、学校じゃ、ないんですか?」
「早退する。学校もそう厳しくない事情を説明すれば、参加することは可能だ」
「フランさんの事は、どうするですか
一緒に居なきゃ行けませんよね。」
「あぁ、頼れる人が居るから、頼むつもりでいるし。帰りは迎えに真白と一緒に行くから平気だ。」
「嫌じゃ.....嫌じゃないんですか」
「......血の繋がりが無いからといって、関係ないということじゃない。同じ家にいる以上家族同然。それに真白の両親に頼まれてる。参加するには十分だ。」
「うぅぅぅ.......」
千聖の言葉に涙が止まらない。
「真白、落ち着いたら、下に降りてこい。」
「は、はいぃ、」
そうして、昼食を用意をし。時間は過ぎていった。ここは学校。時間は午後。
「フラン様、突然申し訳ありませんが、私は用事があって、早退します。午後のことは委員長に任せてありますので、
ご迷惑をおかけしないように。では」
いつも通り何も言わなかったが、
頷くことはしなかった。
「え、なに。城ヶ崎帰んのか?」
「いや、帰る訳ではなく、隣町の学校に授業参観を見に行くだけだ。」
「そんなんで、早退できるのか?」
「説得すればいいだけの話だ。」
「ふ~ん、そっか。じゃまた、明日な」
「あぁ、」
そう言って教室を後にした。何も言わないフランは千聖の過ぎ去る背中に手を伸ばす。が、しかしその手が届くことはなかった。その時、フランの脳裏には幼い頃の似たような光景が蘇り。物静かに涙を流した。その光景をみた、委員長は焦りに焦って。
「えぇ!えっと、泣いてる!も、もしかして。千聖くんが離れたから。」
泣きながらこくんと縦に頷く。
「えぇ~っとこうゆう場合どうすればいいのかな。」
「俺に聞くな委員長。良し、稔海なんか良い安だせ。」
「急に振られても僕困るよ。」
稔海の言葉に振られたという言葉の針が刺さるフラン。
「.....なら、同じく早退して千聖について行けばいい。離れたくないならそうするべき。(ฅ・ω・ฅ)」
「!それが、1番いいと思う。早退するのに1回保健室行かないといけないから
まだいると思うよ。」
それを聞いたフランは咄嗟に立ち上がり
廊下に走って出ていった。
「え、ちょ、はや!」
「なんか、わかりやすいな」
保健室にて、
「はい、早退届け、それにしてもまさか養子で育ててる子の授業参観に参加するなんて。まるで親見たいね。千聖君」
「えぇ、亡くなった両親の変わりですから....俺は。」
「そうなんだろうけど、体調には気をつけないと行けないからね。そうじゃ無くても、あなたのその体はボロボロなんだから、無茶はしては行けない。いいね」
「従順、承知していますこの身体は俺のですから体調管理くらいはきっちりやっています。」
「そう、ならいいけど」
保健室の先生と話していると。ドア勢いよくバタン!!と開いて。フランが正装の裾を強く握りしめる。息は荒れていて
顔は全体的に赤くなっていた。
「フラン様、どうなされたのですか?」
驚きもせずただただ質問をする。しかし
掴んだまま固まっていた。すると奥から
「はぁ、はぁ、えっと千聖君がいなくなって寂しくなっちゃったというか、なんというか。」
息切れした。栞と眠たそうな眠華。
何かを察したのかこう言い出した。
「もしかしてですか。一緒に行動したいと?」
そう聞くと、激しく何度頷く。
そして、
「では、先生すみませんが、もう1人分お願いします。」
「えぇ、いいわよ」
そうして、学校を後にして、電車に乗り一つ離れた駅で降りた。この間1度も口を開けることは無く。街中。もう少しで学校に付く所で狭い路地から数人の不良達が2人の前に立ち塞がった。
「ちょっと待て、ここ通りたければ
金だしていき....な!?」
不良の中心核のリーダー?的人が脅しかけるが、何事も無いかのように、脇を通りすぎる。
「待てって言ってんだろ!!」
背後から降り掛かってくる拳を綺麗に最小限の動きでよけ手首を掴み
「(白咲流 拳闘術 重穿孔 舜破)」
肘でみぞおちに強打を与えて、動けなくさせた。くらった不良はお腹を抑えてうずくまっている。
おい大丈夫か。と不良仲間達は、心配して、集まる。
「さぁ、行きましょう。フラン様。」
後ろを振り返る事無く。学校に行く道を歩いていった。そして、
「(あぁ、初めての保護者さんもまじいた授業、緊張してはいけない。いつも通りにやらなきゃ。よし、ってまだあの高校生来てないんだ。そろそろ始まるんだけど。)」
授業開始のチャイムがなった直後先生は目を見開いて驚いた表情になった。が
授業を優先させた先生はすぐ何事もなかったように授業を進め始めた。周りの保護者達は、千聖とフランに注目が行っていた。なぜなら、フランは顔の整った容姿の美少女である。その隣には高身長の執事がいるのだから周りと比べると一際目立っているのである。
後ろをチラチラ向く児童達も1度は2人に注目していた。真白も同様だが、周りよりは驚いてはいなかった。何事も無く授業は進んで行っていたが、そろそろ授業終了のチャイムがなるという所で、校内全体に銃声が響いた。皆は何事か?と思ったが聞き間違いと言わんばかりに元に戻ろうとするが、各クラスに付いている
スピーカーから
「この学校を制圧した。殺しされたくなければ。オッドアイ能力者を我々に差し出せ。しらばっくれても無駄だ。居ることはわかっている。逃げたいのなら逃げてもいい、だがその場合はあの世に逃がしてやる!。」
この言葉により校内には恐怖の悲鳴までもが響き渡る。
真白のいるクラスは、一人の武装したテロリストが脅迫している。
「(ど、どうすればいいの?私には何も出来ないの?とりあえず児童達を体育館に逃がさなきゃ。)」
恐怖と脅迫で誰も何も動けない状態の中
平然としている千聖とフラン。
銃を先生に向けている時に、突然銃が
真っ二つに切断された。戸惑っているところに勢いの乗った回し蹴りを後頭部に
一撃くらわせ床に突っ伏した。
「保護者の皆さんは、自分達の子供に寄り添ってあげてください。あとここからは出ないこと、奴ら本気だ死にたくなければここでじっとしていること。」
武装解除したあとフランに近寄り耳元で
「フラン様、申し訳ございませんが
真白の傍にいてあげて下さい。俺は状況確認をしてきます。ご心配なさらず、必ず戻ってきます。」
そう言って、窓から勢いよく飛び降りた。
「(ここ、3階なんですけど!!)」
「さぁ、オッドアイ能力者がどこにいるか教えてもらおうか。」
ここは職員室。銃を突きつけた。テロリスト達。膝を床につき両手は頭の上に置かれた職員。何も動けずに緊張がほとばしる。しかし、直後に全ての銃がまた真っ二つになった。動揺したテロリストに今だと言った感じに男性職員がタックルを与えた。だがしかし、余韻に浸ることもなく、ナイフ降り掛かって来たが何処からか千聖が膝蹴りした。
「貴方は、確か!」
「詮索は後にして下さい。今からテロリスト達の武装を解除します。一人はここに残って校内放送を、他の職員の方々は
各階の避難経路の確保お願いします。」
そうして、職員室から出ていって。階段を上がって行った。
そして、千聖は1階の廊下の端に立ち。
「我が剣は人を絶たず。害あるものを絶つ。無数の旋光が弧を描く。白銀の鎖」
「白咲流 抜刀術 止水...扇華 」
剣を抜く姿勢をとり100メートル以上ある廊下の端から端に一瞬で移動した。この途端校内から無数の斬撃が弧を描くよう外からも内からも飛び交う。この斬撃がテロリストの着ていた装備を全て跡形も無く切り裂いた。そして、チャイムが鳴り
「テロリストの武装解除を確認しました。今のうちに先生の指示に従い逃げて下さい。」
と放送で指示され保護者児童は体育館へと移動した。しかし、武装は解除しても
諦めてはいなかった。
「オッドアイ能力者を捕まれる。そうじゃなくても金になる。さぁ、早く出てこいこんなかにいるのは調べ済みだ。ハッハ」
皆がそれを見て怯えている中真白の背中を強く押した者がいた。
執念深く立ち上がる男の前に突き飛ばされた真白。
「その子よ、忌々しいオッドアイ能力者は、は、早く殺して私の眼中から消してよ!!」
怯えている真白鋭い目で凝視する男。
が放った言葉は
「違う、こいつは能力者じゃねぇ。むしろ、お前だろ能力者!」
男が振り返ったのは男子児童だった。
真白を突き飛ばした女子児童は焦っていた。
「ち、違うは悠くんが能力者のはずがない。あ、貴方の目ん玉腐ってんじゃないの!」
「うるせぇぞ、くそガキ。武装は解除されたが仲間は沢山いるからな、ここにいる子供全員金にしてやるよ。」
男子児童の顔に手を伸ばそうと触れる手前で、手首を掴まれた。
「なんだよ!?」
振り返った瞬間平手打ちを顔面にぶつけて投げ飛ばす。そういった行動を取ったのはXサイボーグで身を包んだ千聖だった。
「み、皆さん今のうちに体育館に避難しましょう。」
葉月先生の指示のもと教室から一斉に
避難する。千聖はテロリスト達を1箇所に集めて、ロープで縛り上げていた。
「さて、お前らに指示を出したのは誰だ。」
「あぁ、言うわけねぇだろうが。甘ったれてんじゃねぇぞ。」
「意地でも言わないか。まぁ、いい。」
サイボーグを装着したまま、千聖の目は輝きを発して縛ったテロリストと共に消えて、すぐ戻ってきた。そして、
「.....!?」
「真白、フラン様はどうした?」
「え、えっとはぐれました。」
「そうか、まぁあの人混みじゃ無理もない」
「そ、そんなことより、その姿はなん...ですか」
恐怖を感じさせる程怯えている
「?......!」
自分がXサイボーグを装着したままの姿を真白に見られた。
「見られてしまったか。これは戦闘服だ。奴らと対等に戦う為の。」
「じゃ、じゃあ、前に助けた人ってお兄さんなんですか?」
「あぁ、俺だ。」
この時、真白の脳裏に前に似たような状況の記憶が蘇る。
「う、ぐす。」
涙が溜まった真白は何も言わず、千聖に近づいて抱きしめて来た。
「この姿のことは内緒にしてくれ誰にも言ってはダメだ。言ってしまったら俺はこの世から消えなければなくなるからな。」
「は、はぃ、」
「よし、フラン様の所に行くぞ。少々心配なんでな。」
そうして、真白を抱いたまま、Xサイボーグを解除して体育館に向かう。
「フラン様、お怪我はありませんか?
すぐ駆けつけることが出来ず申し訳ございませんでした。」
(*´-`)(* , ,))コクンと頷く。
「城ヶ崎さん、え、えっと終わったんですか。」
千聖は答える前に、辺りを見回して
「ここではなんですから、入口の方でそれと職員の方々を集めて貰ってもよろしいでしょうか?」
「あ、はい。すぐ呼んできます。」
すぐに入口で近状報告が千聖を中心に始まった
「各クラスの負傷者の報告はいますか」
「いえ、どのクラスを怪我人はいません。」
「では、テロリストの身柄は全て警察に送って、事情の説明もしてきましたので、保護者と児童には教室に戻って頂き、連絡等済まして放課後にした方がいいと思いますが、これに関しては先生方に任せます。」
「はい、そうですね、ここは千聖さんの言う通りにしましょう、安心させられる方法は限られますからね。」
稲葉学園の校長の指示のもと体育館に集まった人達は皆児童達のクラスへと戻った。
「で、では、大変な事がありましたが、今日はこれで終わりです。気をつけて
帰宅して下さい、お疲れ様でした。」
そうして、1日が終わった。
ここは小さな裏路地
「あぁ~!痛ってぇ~!ちっ、あの野郎の力、半端じゃねぇー!」
「今度あったら仕返ししねぇとな。
....あとあの女には興味がある。」
夜の特有の明かりしかないなか不良達の溜まり場に誰が足を踏み入れた。
「あの~、道をおたづねしたいのですが?」
月明かりのしたではだけた着物を着た
女性。
不良達は顔を赤くし、息遣いが荒くなって
「あぁ、いいぜ、けど教える代わりにちょっとだけ俺たちに身体貸してくれや」
不良が女性の胸目掛けて手を伸ばすと
腕が切られてそこから血が吹き出した。
「いがあゃゃ!!!!」
「おい、どうした!、ぐは、!」
「なにがおこってんだよ!」
次々と切られてゆく不良達
倒れ込んだ不良の頭の上に
「主さまの邪魔した罪です。
.....地獄に.....堕ちろ」
そう言って、不良全員に剣を突き刺した。
翌日、学園は大いに盛り上がっていた。
児童達が、精一杯走って競い合っている
そう、稲葉学園による運動会である。
校庭を囲うように大勢の人達が児童達の活躍をカメラに納めようと必死でシャッターを切っている。
「あれ、千聖くん。それに眠華ちゃんとフランさんも、どうして?」
「委員長か、ここに来るのなんて決まっているだろう。」
「あぁ、そっかー、野暮な事聞いちゃたね。私もしばらく一緒にいいかな。」
「あぁ、いいぞ。」
「うん、いらっしゃい(^-^)」
「じゃ、失礼します。ねぇ、眠華ちゃん、千聖くんと生活しててどう?」
「(。-ω-))コクン 毎日楽しい。料理は美味いし、寝てても起こしてくれるから、何不自由がない。(^-^)」
そうこれまで以上にないくらいの喜びを伝えると。
「そっかぁ~、よかったね眠華ちゃん。」
「うん、所で委員長は誰の応援に来てるの?(・・)?」
「弟の応援に来てるの、あ!ちょうど走るところ見たい。」
前列で見ている千聖の隣による栞
(位置についてよーいドン)の合図で
一斉に駆け抜ける
「悠、頑張れ、頑張れ。」
ぱん、ぱんと空砲がなって
「ハハ、やったぁ、悠が1番になった!
」
はしゃぐ栞の横でスマホのカメラを構えて1枚取った千聖。そして、何やら操作をした。その表情は真剣だった。
「千聖..お兄さん。顔が怖いです。」
そんな時、近くに体操服の真白が来ていた。
「?、まだ、競技は残ってはずだが。」
「午前中の競技はあのレースで終わりなので、もう、保護者の方に行っていいと言われました。」
「そうか。なら、昼食にしよう」
「あ、はい。」
「じゃ、私も戻るね。また後でね。」
委員長はそう言って立ち去って行った
4人が簡易テーブルに集まり、中心に置いてある重箱に注目が向く。
「今回はいつもより、量を多くしてあります。なので残しても構いません。ごゆっくりご多能ください。....橘、悪いがしばらく席を外すから、2人の事頼むぞ」
「うん、任された(*`・ω・)ゞ」
ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"
そうして、どこかに行った千聖は
校内に入り、誰かと連絡を取る。
「さっき送った写真、解析出来たか。」
「.....もう少しお待ちください。そう早く解析出来ませんので、.....え!当たりですよ。千聖さん。この写真の男の子、岬 悠はオッドアイ能力者です。」
「そうか、昨日標的にされていたから
まさかと思ったが。保護対象に入っていないが、どうする。」
「そうですね、今、教官がいらっしゃらないので、とりあえず厳重警戒でお願いします。写真の子もですが、その御家族も。」
「了解」
通信を切った千聖は戻ろうとすると。
再度通信が来た。
「今度は、どうした?」
「それが、大変です。帝都行きの飛行機がジャックされ、何処かに向かって降下中です。今、予測地点立てますので少々お待ちください。」
「了解、教官がいないがXサイボーグを使用しても構わないな。」
「はい、というか飛行機を止めるんですからぜひ、使ってください。........千聖さん、わかりました。降下地点は....千聖さんが今いるところです。」
「了解、これより任務を開始する。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます