第6話

付き合った手紙が送られてから半年


 「ヤミナちゃん今日も凄かったね」


「ありがとうございます!!」



ーーーーー


 はぁ、家に帰るとため息が出る。


 カズくんはまた私のことを見てくれるだろうか、


 はぁ、それにしても


 今頃イチャ付いてんのかな??

 

 そんなの辛い。


 と言うか、なんなのあの女は、私の方が幼馴染だし。私の方が小さい頃のカズも、お母さんだって認められるくらいだし


 辛い、毎日が辛い。


 もう何をしても辛い。アイドルやっても辛い。


 さっきは物に当たってしまった。



 私は、アイドルを目指してみんなに愛されるような、私の声をみんなに好きって言われたかったのに、


 それがいつの間にか、あの子・・・カズくんに見てほしかっただけになっていた。


 そのことに気づいたのが、三週間前のリハーサル。急に歌えなくなって止まったしまった。力が失った。


 だけど、その次の日の手紙には私を励ます言葉が沢山書いてある。

だからまた力を振り縛った


 だけど辛いよ。


 今すぐにでも、アイドルを辞めてカズくんに会いに行きたい。けどカズくんも今はエセ幼馴染のことをしっかり愛してるようだ。


 今頃行っても無駄かも知れない。


 それなら、まだこの手紙にもある通り、彼女にはなれなくても、結婚は出来なくても、あの子好きなアイドルのままで





 辛い


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