2話A  けいさつとはなんだ?

イヴァン「え……(´・ω・)」


何故私は捕まっている……?私の手につけられたこれは恐らく手枷のような物なのだろう……


警察「お兄さん、その……刃物は危ないから、ちょっとね、来てもらうね」

イヴァン「えっ、ちょ、待ってこの国の法律が分からないから待ってくれ!」


まずい、何故かは分からないが凄まじく嫌な予感がする!例えるなら魔物に囲まれた時以上の危機感が!!まずい!非常にまずい!!


マイ「お、お巡りさん!その人は私の従兄弟で……コスプレが趣味のちょっと変わった人なんです……だからその剣は玩具です」

イヴァン「え?」

警察「そうなのかい?……まぁ確かに、この格好はコスプレだよねぇ……よし、コスプレイヤーさん、手錠外してあげるからじっとしててね」


何故かは分からない……だがマイ殿に助けられたようだ……感謝せねば


警察「じゃ、気をつけて帰ってね~」

マイ「ふぅ……危なかった……」

イヴァン「すまない……また助けてもらったようだ」

マイ「うぅん、困ってる人は助けなきゃだから!」


なんと眩しい少女なのだろう、光魔法の使い手だろうか?


イヴァン「……しかし、これからどうすれば…」

マイ「うーん……あ、そうだ!私の家に来ます?」

イヴァン「出来ればそうしたいが……あなたにも親がいるはず…」

マイ「大丈夫!説得したら分かってくれるから!」


あぁ、なんと優しい…まるで天使だ……


イヴァン「マイ殿には感謝しかありません……」

マイ「大袈裟だよ~!」

イヴァン「しかも謙虚……あぁ……」

マイ「よし、じゃあついてきて!」

イヴァン「あぁ!」


私のような未熟者にも優しく手を差しのべてくれる……とても良い座右の銘の持ち主なのだろう……


マイ「……ところで……イヴァンさん?」

イヴァン「どうかしたのか?」

マイ「替えの服……持ってます?」

イヴァン「……あっ」


しまった……今着ている式典服以外の服は国に置いてきたんだった……ッ!

どうする?!この状況下では私の国に帰る事は不可能!一体どうすれば……裸体で過ごしてはマイ殿に失礼だ……!


マイ「一応、男性用の服はそれなりに家にあるから……似合う服を探すね」

イヴァン「なんと……そこまでしてもらうわけには……」

マイ「いいの!服着替えないと……ちょっとキツイでしょ?」

イヴァン「う、ううむ…確かに」

マイ「じゃ、帰って少ししたら服探そ!」

イヴァン「了解した!」


マイ殿……なんと優しいお方なのだ……恩返しは出来ないだろうか……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る