(二)-4
僕は慌ててそれを買い占めた。父と僕とで三個づつ食べるとして、残りは母とその車に同乗している妹に一個づつあげるのだ。本当なら今回同乗していない兄と姉にも買っていきたかったが、やむを得ないだろう。今回やってきた時間が遅かったこともあるし。
そうしてお金を支払い、白いビニール袋に入れてくれた「あだたら芋小町」をお店の人から受け取ると、SAの建物を出た。ちょうど父が戻ってきたので、自分もトイレに行くといって八個のお菓子が入ったビニール袋を父に手渡した。
「先に車に戻っているぞ」
父はそう言うと車の方に歩いて行った。
そして僕はトイレの方へ、早足で歩いて行った。
(続く)
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