お家で勉強デートは勉強サボる魔法の言葉
「ひなのちゃん久しぶり〜」
「ゆうなちゃんいらっしゃい!」
家に着いたら彼女と妹の抱きつき合いを見せられた。
俺はかなりの時間外にいたから喉が渇いていた。
この時期に水分補給を疎かにすると熱中症になってしまうからな、お茶でも飲もう。
俺はガラスのコップを3つ取り出しお茶を注ぐ。
そしてそれを俺の部屋まで運ぶ。
勉強会をするためにひなのに準備をしてもらっていた。
そのためかクーラーが効いていてとても涼しい。
だが、なぜ勉強に必要ないメイク用品やら大量のクッキーなどが用意されているのだろうか、、
お菓子は別に問題では無い。だがそのメイク用品はなんなんだよ!今日は勉強をする日で遊ぶのはまた今度でも大丈夫だろ!
そんなことを考えてると突然扉が開いた。
「じゃあ勉強会始めよ〜」
そう言ってひなのが部屋に入ってきた。
普段から思うが双子とはいえ兄妹の部屋にノックもせずに入るか?
今日は特にゆうなもいるんだぞ、、
まぁいいけど
***
「ねぇ、この英文ってどんな意味になるの?」
「あーここは、、」
勉強会が始まって約2時間。
俺が予想したより2人は集中して勉強をしていた。
時刻は1時を回っていた。
俺はやりかけの課題を閉じ立ち上がる。
「お前ら飯は?軽く作るけど」
「飯作るのはいいけど何も無いんじゃない?」
そう言って課題を切り上げたひなのは俺の目を見るように顔を上げる。
「じゃあ私買い出しでも行こうか?」
そして俺らに合わせるように課題を終わらせたゆうなが声を発する。
「いや、俺が適当に買ってくるから2人はまだ勉強してていいぞ。2人は補習の対策もしないとなんだし」
でも、と言いゆうなは俯く。
「じゃあ2人で行ってきたら?私あんまり動きたくないし」
ひなのの言葉に目を輝かせ嬉しそうにするゆうな。
それを見て俺はふぅと息をつく。
「ひなのは何が食べたいんだよ。俺らで買ってくるから」
***
「ひかり〜、ひなのちゃんのやつこれでいいかな」
そう言って差し出されたものはジェノベーゼ?パスタ
緑色でとても健康に良さそうなパスタだ。
「あいつなんでも食うからな〜パスタならなんでもいいって言われても決まんねぇよな」
俺たちは家から5分ほどの位置にあるスーパーに来ていた。
「ん〜じゃあさ色んな味のパスタを作ってみんなで分け合う?」
そう言ってゆうなはミートソースや柚子風味ソースなどを手に取って見せてきた。
「確かにそれもいいかもな」
俺はゆうなの手にあるものをカゴに入れた。
次に俺たちは惣菜コーナーでサラダなどを買ってレジへ向かった。
までは良かったのだが、、
「あれ?お前らここでなにしてんのwもしかして2人付き合ってるの?」
クラス一の調子者である
「なぁなぁ答えろよ〜」
こいつはほんとにウザイ。
デリカシーは無いしクズだし。何よりうるさくてしつこい。
「関係ねぇだろ」
そう言って俺はゆうなの手を引く。
繋がれた手からはゆうなの温かさがじんわりと伝わってくる。
「そんな事言わないで教えろよ〜」
そういい回り込んできた奏斗。
正直俺はこいつに対して怒りを覚えていた。
「ちょっと黙ってくれるかな?」
ゆうなは俺の手を繋ぎながら反対の手で奏斗をつき倒す。
急な出来事に対応できずに奏斗は尻もちをつきこちらを強く睨む。
「やめなゆうな。店の中だよ」
俺はゆうなの手を引き奏斗の横を通り過ぎる。
自分が絶対的な優位な地位にいると思っているこいつにとってはゆうなの攻撃はかなり効いただろう。
これがどう転ぶかは分からないが正直スカッとした。
「ふざけんなよ」
後ろからそう聞こえたが俺らはそれを無視し帰路へ着いた。
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