TSっ娘と親友の恋人同士がイチャイチャする話
41.イチャイチャは加速した
本当は最終話にしようかと思っていたのですがやりすぎた感があったので後日談にしました。
問題があったら消します。
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──駿太朗 View
段々と意識が覚醒してきて、慌てて目を覚ます。
そこには裸の睦巳がいて、俺に抱き着いている。
俺も睦巳のおっぱいを一揉みし、存在を確認する。
──良かった、夢じゃない。
昨日の俺はとてつも無く恥ずかしい事をしてしまった。
思い出したくも無いくらい独りよがりで勝手な思い込みによる勘違いだ。
しかもそれによって不貞腐れた子供のように暴走し、部屋に閉じこもるという事までしてしまった。
睦巳や親にも要らない迷惑を掛けて、心配させた。
思い出すだけで湯気が出そうになるくらい恥ずかしい。
でも昨日はそれだけじゃなく、もっと大事な事が始まった日で、初めての日になった。
後でスマホのスケジュールに記録しておこう、来年以降に記念日的な事を睦巳に言われるかも知れないしな。
それは、今までの関係が終わり、俺が睦巳に告白をして正式に恋人になった日だ。
そしてそのまま結ばれた。
告白に関しては正直、お互いに気持ちが分かっていて、成功するのが目に見えていた。
そんな状態直前だったにも拘わらず勘違いするなんて、恥ずかしい……と、脱線した。
そしてもう一つのほう、俺も睦巳も初めてだったけど、そこは親友同士、ちゃんと話しあって、身体も言葉も交えながらしっかりお互いが気持ち良く、最後までいけた。
厳密には睦巳が良すぎて俺は2発目だった。仕方がない、あれほどのものを初めての男が耐えられるわけなど無いのだから。
余りの良さにそのまま合計4回もしてしまったのは仕方のない事だろう。
睦巳も求めていたし俺も求めていた。
夏休みで良かった、暫く勉強など手につかない、猿のように繰り返すのが目に見える、それほどまでだった。
終わった後もしっかり愛を語らってスキンシップし、そのまま眠りについた。
素晴らしい夜だった、間違いなく人生で一番の時間を過ごしたと言える。
恋人になって結ばれた、言葉にすれば簡単だけど俺からすれば一言で片付けられない夜になった。
横になったまま睦巳を見つめる。
睦巳への愛と共に睦巳に対する独占欲という感情がふつふつと湧いてくる。
愛する人を閉じ込めたくなる人の気持ちが今なら分かる、やらないけど。
俺は自由に嬉しそうに楽しそうにしている睦巳が見たいんだ、そして俺だけに微笑みかけて欲しい。
暫く眺めていたけど、まだ明け方で疲れのためかそのまま瞼が落ちて眠りについた。
──睦巳 View
駿のベッドの上で目を覚ます。時間はお昼前。
駿も俺も何も着ていない裸のままで、抱き合うようにして眠っていたようだ。
──愛する人の腕の中にいて、幸せを噛みしめる。
昨夜、駿に告白をされ、俺もそれを受けて、正式に恋人同士になった。
しかも告白には恋人以外にもプロポーズも含まれていて、それも受けた。
一生一緒になんて、高校生で考えたら気が早い気もするけど、親友で恋人で、2人にしか存在しない本当の記憶がある関係なんて、これから絶対に現れない自信がある、それに親ももうそういう目で見ていて親公認なんだし、きっと大丈夫だ。
そして、恋人になってそのまま結ばれた。
お互い初めてだったし、俺も元男だから駿の不安が分かる、だから2人で色々話してどうしたら良いか確かめながら最後まで。
お陰で良い初体験が出来たんじゃないだろうか、遠慮なく話が出来るのは良いと思う。
まあちょっと上手く行き過ぎて、4回もしたのはどうかと思うけど。
確かに俺も凄く気持ちよくておねだりもしたけどさ。
終わった後の睦言、いわゆるピロートークでしっかり愛を確かめ合ったりもしたりして、なんだか大人になった気分だ。
駿が俺への愛を囁く声や内容を思い出したら恥ずかしくも嬉しくなって来た。
愛されるってこういう事なのかなあ、なんて思ったりして。
ベッドから起き上がり、水分を取る、身体を見ると汗やら何やらで、またシャワーを浴びたい気持ちになる。
ふと駿を見ると、男子特有のあれで臨戦態勢になっている。
当然駿も裸なので丸見えだ。
じっくり見る余裕は無かったのであらためてじっくり見てみる。
これが最大かどうかは分からないけど、これが俺の中に入っていたなんて嘘みたいだ。
そういえばこんな形だったなあ、なんて思いながら指で弾く。
見慣れると意外と可愛らしい形をしていて愛しく思えてくる。
顔をゆっくりと近づけて行き、髪を耳に掛け、舌を伸ばす……もうちょっと……。
いやいや何を考えているんだ俺は、いやでも駿のなら。
頭をブンブンを振り、一旦忘れる事にした。
どうせいつかやる事になるだろう、だけど今じゃない、そこだけは間違えないようにしよう。
服を着て身支度をしていると駿が起きたようだ、ムクリと起き上がり、俺におはようとあいさつをする。
あいさつを返しつつ、水の入ったコップを渡すと一気に飲み干し、返された。
「睦はどうする?直ぐに家に戻る?」
そうだな……文字通りの朝……いや昼帰りだけど、別に文句は言われないだろう、課題もやるなら先に戻っても問題は無さそうだ。
「先に家に帰っておくよ、シャワーも浴びときたいしね」
「そうだな、うん、じゃあ俺は後から荷物を持ってそっち行くよ」
少ない荷物を纏めて帰り際、抱き合い、口づけを交わして、一旦別れの挨拶を済ませた。
◇◆◇
「ただいまー」
「あらおかえり、朝帰りって事は~、上手く行った?」
「あー、うん、上手く行った」
おかあさんは駿が帰った後に駿のおばさんと連絡を取り合って教えてくれたし、応援してくれてたし、これくらいは良いだろう。
おかあさんが耳元で
「どうだった?好きな人との初体験は」
世のおかあさんというのは娘にこんな事まで聞くのだろうか。
まあでも、おかあさんには助けて貰ってるし、素直に答えるべきなのかなあ。
「……うん、ちゃんと駿と話しながら、最後まで出来たよ」
「それは良かった、将来が楽しみね」
「気が早いってば!」
シャワーを浴びて、昼食を取った。
駿が来て課題を始めても、多分暫くは捗らないと思う。
お互いの意識がすぐにそっちにいっちゃって、って流れになる気がする。
俺もしたいし駿もしたいだろう、そんな状態で2人きりで課題なんて捗るはずがない。
しっかりやろうと思ったら図書館とか外じゃないとダメだろうな~。
外といえば夏休み中にデート行きたい、部屋の中に籠もってばかりじゃもったいない、海にもまた行きたいし。
駿が来たけど、結局課題を広げる事すらせず、求めあってしまった。
今の俺たちは少しの時間も離れたくないのか、たかが2時間程度の会えない時間も我慢出来ないようだ。
◇◆◇
一人称の呼び方の話。
「なあ、正式に付き合い始めたんだからさ、2人きりの時でも"俺"って言うのを止めて、"私"って言ったほうが良くないか?」
そう、"俺"と何時まで言い続けるのか、男としての自意識の時は何の違和感も無かったけど、最近は女の子の自意識になっていて、"俺"だと可愛くないし、駿に嫌がられるんじゃないかと不安に思い始めていた。
しかし駿は少し考えて優しい笑みを浮かべて答えてくれた。
「なんで?別に今のままで良いんじゃないか、確かに睦が他人と話しているのを見ると女っぽいなとは思うけどさ、それって睦っぽい、じゃないんだよ、俺と2人きりの時だけしか言ってくれない"俺"は特別感あって良いと思う」
「そ、そうか?折角女の子として愛されてるのになんか男っぽいなあ、って思って」
「良いんだよ、睦はそれで、将来子供が出来ても俺と2人きりの時だけはちゃんと"俺"って言ってくれよ。──あ、でも無理して言うくらいなら"私"に変えてもいいんだからな」
駿はいつも俺の事を見ていて、考えてくれる、ちゃんと"私"に変えても良い、とフォローも忘れない。
好き、駿で良かった。
「駿……ありがとう!」
駿に抱きつき口づけを交わし、再開した。
◇◆◇
それから数日はろくに課題もせずにそんな事ばかりしていた。
バックハグの状態で休憩がてら睦み合っている時、駿がこれじゃダメだと思ったのか身体がもたないと思ったのかは分からないけど、少し控えようという事を言い出した。
確かにこれではお猿さんそのもので、お互いに良い影響は無いだろう、節度をもたなくてはダメだな、と思うので俺も理解した。
そして何処かにデートに行こうという事になった。
だけど今の優先事項は夏休みの課題だ。
それをさっさと済ませて何も気にせず遊び回りたいと俺たちは考えている。
だから静かで涼しくて課題が捗る場所、という事で図書館デートになった。
家と違い気が緩まずに集中もできるだろうし、静かにしないといけない雰囲気もあるのでイチャイチャしすぎる事もないだろう。家だとエスカレートしてしまう事が往々としてあるのだ。
それに図書館なら毎日通ってもいいし、帰りに軽く買い物も行ける、実はかなり良いデートなのでは?
「じゃあ早速明日から行くか、睦を迎えに行くから準備しとけよ」
「分かった、なんか久しぶりのデートな気がするな」
「まあ、最近はデート要らずの濃密な日を過ごしてるからな」
駿はそう言ってニヤリとした。
俺は照れた、それはそうだけどさあ。
「睦は本当に可愛いなあ!」
駿は俺を抱きしめ、口づけし、交じり、睦み合う。
節度の話を言い出したのは駿なんだけど?と言ったら、駿は明日からだから、だから今日はノーカンでお願いします。と言ってきた。しょうがないやつだ。
駿の身体も大好きで、何が好きかと聞かれたら、まず顔、普通にハンサムで格好良いと思う、あの顔で見つめられて落ちない女は居ないんじゃないかと思うほどに。
身体も首、鎖骨回りは舐め回してキスマークを付けたくなるし、胸板と薄く割れた腹筋はずっと撫で回していられる、俺を暫く抱えられる腕の力、特に逞しい腕は抱き締められたり抱かれた時に感じる抱擁感と安心感は堪らない。時々きつく締めてくるのも少し気持ち良さを感じてしまう。
好きすぎて思わず目の前にあった腕をパクッと口にしてしまうほどに。
口と言えば、何日目かには俺から駿に持ちかけた、駿は無理しなくていいぞと言ってくれたけど、むしろ興味と好奇心と愛おしさで一杯だった俺は、駿の反応を楽しみながらも一心不乱だったと言っても過言じゃなかった。
しっかり飲み干して、駿は心配してくれたけどこれならいけると思ったし、そんなに美味しくないのになぜか欲しくなるように感じた。
特にそれはいつも一方的にされるがままになる事の多い俺の反撃機会でもあったし。
◇◆◇
連日の図書館デートでなんとか夏休みの課題を終わらせた俺たちは、晴れて遊び回れるようになった。
終わるまでイチャイチャ無し!という約束をしたので凄く捗った、そりゃもうとても。
そして終わった日はそりゃもう凄かった、と言っても即ではなく、バックハグから始まって軽い口づけからじっくりと、前戯をしっかりたっぷりして心も身体もすっかり出来上がった状態だった、それに駿も俺も全身舐め回す勢いで求めた、涎と涙と汗と体液でべちょべちょになった。
その日は結局、駿の家に泊まり翌朝シャワーを借りて、今は駿の部屋でくつろいでいる。
もう夏休みは後半を迎えていて、当初の想定よりは短いけど残り期間を駿と気兼ねなく遊べると思うと楽しみと嬉しさが込み上げてくる。
それに恋人になった事で、今では見つめ合う事すら今までと違って想いを交わす事が出来ているように感じて、心が暖かくなってくる。
さあ、次のデートは何処に行こうか、駿。
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