タヌキングはニワトリが嫌い

タヌキング

嫌い、怖い、近づきたく無い!!

今朝、テレビを見ていたら、コマーシャルでニワトリのドアップが出て、私の世界が1秒静止した。

その後に

「うわぁーーーー!!」

という悲鳴と共に右足一本足で立ち、自分の体を抱きしめるという防御の構えを取る私。

一緒にテレビを見ていた、察しの悪い親父の「どうしたんだ!?」と言う声に苛立ちながら、「ニワトリが映った!!」と私は声を上げた。


そうタヌキングはニワトリ、鳥全般が苦手なのである。

雀、鳩、オウムの類はまだ大丈夫だが、ニワトリは死ぬほど嫌いである。

おそらく幼少期に祖父の飼っていたニワトリの群れに接触したのが原因なのだろうが、もう嫌いで怖くて堪らない。


何が嫌いと言われれば全てだと答えよう。

特にニワトリは怖すぎる、あの意味不明なトサカ、鋭いクチバシ、カクカク動く首の動き、何考えてるか分からない目、黄色い足、コケコッコーだかクックドゥードゥルドゥーだか知らないが、あのけたたましい声も嫌い。羽毛は柔らかそうだが、その羽毛がむしり取られた姿を想像すると気持ち悪くて吐き気がする。

今、こうして文章を書いているとニワトリの姿を自然に思い出して鳥肌立ちまくりだが、トレーニングで鍛えた忍耐力で何とか耐えている次第である。

私の好きなアニメの美味しんぼの鶏肉回で、ニワトリが首を吊るされて機械で運ばれているシーンがあるのだが、そのシーンが流れた時は放心状態であった。

今日はそんな私の鳥嫌いエピソードを少し紹介しよう。


小学校の時、通学路の家でニワトリを飼っている家があって、そこを通るのが死ぬほど嫌だった。帰りは遠回りすれば良いのだが、行きは班行動で必ずそこの前を通らないといけない。また結構な羽数が居て、私は鳴き声を聞きたく無いから耳を塞ぎながらそこを通るわけだ。

いつもは小屋の中にいるニワトリ達だが、たまに外に出ていて家の敷地と歩道のギリギリのラインに居て、コッコッコと首を動かしていたりする。思わず火炎放射器で丸焼きにしたくなったが、小学生の私には火炎放射器を買う財力も、人の財産を奪う度胸も無かったので、小学校六年間は我慢して通学し続けた。



大人になっても相変わらずの鳥嫌い。

友人と兵庫県に旅行しに行った時の話である。

兵庫県といえば姫路城というわけで、ソシャゲのF G Oの刑部姫でお馴染みだと思い、ウキウキしながら何も知らずにノコノコ行くタヌキング。

皆さん、姫路城の別名を知っているだろうか?

姫路城の別名は白鷺城。そう鳥の城なのだ。

姫路城に着くと、流れる川(川だと思う)に大きな白鷺が沢山居て、私は自らの愚行に恐怖した。友人を壁にして白鷺を見ない様にするタヌキング、目を合わせたら終わりというルールを勝手に作った。

まぁ、それで何とか昼は乗り切ったのだが、次は夜のライトアップされた姫路城を見に行こうという話になり、夜になれば白鷺も何処かに行っているだろうと、再びノコノコと姫路城に行ってみた。

ライトアップされた姫路城は圧巻の美しさで、タヌキングはウットリしていた。しかし、城の外周を回っている時、悲劇は起こったのである。何と城の外壁のところから生えている木々に白鷺達が団体で居たのである。

「ぎゃあああ!!」

あまりの光景に悲鳴を上げるタヌキング。それを見て笑う友人。白鷺達も哀れな私を見て、ほくそ笑んでいたに違いない。


さて、エピソードも話し終わったところで、ここで生涯で絶対会いたくない鳥ベスト3を紹介しよう。


三位 軍鶏(しゃも)


漫画のタイトルにもなっている、ニワトリの種類である。何故この鳥をチョイスしたかというと、この鳥は目つきが鋭く、そして闘うニワトリだからである。

なんでも日本の何処かで軍鶏を戦わせる【闘鶏】というものが存在しているらしく、そんな恐ろしいことが行われていることにタヌキングは戦々恐々している。タヌキングにとってお化け屋敷より怖い催し物である。血だらけになりながら闘っている軍鶏には申し訳ないが絶対会いたくない。


二位 七面鳥


クリスマスの代名詞である七面鳥。

愚かにも怖いもの見たさにタヌキングは七面鳥の画像を見たことがあるのだが、ひっ!!と悲鳴を上げてしまった。

ニワトリをマッシブにした様な外見に、顔も何か三割り増しぐらいで怖い。総合的に見てニワトリの3倍怖い生き物だ。

こんなのに出会ったら失禁してしまう可能性すらある。齢三十超えた男が失禁するのはダメージがデカすぎるので、会うわけにはいかないのだ。


第一位 ひくい鳥


ドラクエで同じ名前のモンスターがおり、空想上の生き物だと思っていたが、まさか実在する鳥の名前とは思いもしなかった。

前に画像を見たが怖すぎる、何故青いのだろう?青かったらホークブリザードだろうに。

性格も凶暴らしく、何でも最凶の鳥らしい。

こんなのに出会ったら鳥嫌いじゃなくても死ぬと思うが、死因が鳥に殺されたにはなりたくないので、絶対に絶対にNGである。



さて、これで如何にタヌキングが鳥が嫌いか分かってもらえただろうか?

最後に一つだけ言わせてもらうと、鳥は嫌いだが鶏肉は高タンパクで好きである。

地鶏最高♪











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