五芒星(20首)

うにがわえりも

五芒星(20首)

そりそりと前歯でポテト食べながら新しくなりたいと願った


好きなだけイクラ盛ってもいいホテルあるよと夜のYouTube曰く


お写真の女の方が現実の女より好き 噛まれないから


ガーベラの茎さくさくと切りながら思い出してる 今日いちにちを


本家よりいけてる歌ってみた動画教えてあげたい君にだったら


いつの間にか教える人になっていた 小学校は二つ目の家


給食のふりかけおいしかったならネットで買える男になった


真夜中のレンジの光恐れつつあたためている黒烏龍茶


赤ちゃんになったきもちで次々とさわってタオル選ぶ日もある


内容が非常にアレな○○が封印されてた白い恋人の缶


うにいくら丼食べてから野球観る仙石線は春のはじまり


和声法の学び直しを決意してラーメンの上には白髪ねぎ


和三盆舌で溶かせばふにゃふにゃとなんでもゆるすなまこのように


自転車で信号待ちをしていたら白いにゃんこと黒いにゃんこが


おこられてもいいから一度ゆり園の花壇のなかで昼寝がしたい


噴水がすこし止まって見えた夏 安倍元総理と握手した駅


じゃんけんに勝って貰ったチョコバナナ両手に持って立ち尽くしてる


目の前に五芒星ふたつ現れて涙ぐんでるバスケ観戦


焼肉よりサラダがおいしくてもいいわたしがわたしらしくあれたら


明け方のサービスエリアに降り立って想像してる わたしは白鳥

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