やはりアイツはおかしい(2)

はー、アイツはやっぱおかしすぎる。

タイプが違いすぎて参考にならん。

ワイが制球アバウトな速球派の頂点やとしたらアイツはそんなものがあるかは置いといて制球派の頂点だ。

2回表育英にとって4番打者から始まる点を返すにはもってこいの打順やったけど…これか。


4番打者をインロー一杯に決まるサークルチェンジ、アウトロー端っこに決まるダウンカーブで追い込むと真ん中低めよりやや低いボールゾーンのナックルカーブを空振らせ打ち取り、5番打者に対して初球の外角高めギリギリにホップするストレートを振らせてノーボールワンストライクにするとインロー端っこに決まるサークルチェンジを打たせ追い込み、アウトローのストライクからボールになるダウンカーブを振らせて三振に打ち取り、6番打者に対しては初球のアウトローのストライクから手元でボールになるツーシームを打たせてキャッチャーゴロに打ち取った。


圧巻すぎるホンマ。


3回表は7番打者をインローに決まるツーシームを打たせて簡単にサードゴロに打ち取り、8番に対して外角高めのホップするストレートで振らせてノーボールワンストライクにすると、外角低めのストライクゾーンから落ちボールになるチェンジオブペースで振らせて追い込み、インハイにボールゾーンからストライクゾーンに入るナックルカーブを投げ見逃し三振に打ち取り、9番打者は初球のキレのあるストレートを打たせてファーストゴロに打ち取った。


一巡終わってパーフェクトか。

並のピッチャーやったら2巡目以降に捉えられるけどアイツは違う。


全く打たれる気がせん。


そんなこと考えてたらもう9回表になった。

いまだにアイツは1人のランナーを出していない。

つまりパーフェクトを継続していた。


育成は今更代打構成に出たが鬼沢相手には全く意味がない策やなと思うとったら最初の代打をインローに決まるツーシームを先頭打者に打たせてファーストゴロに打ち取った。


そして2人目の代打をアウトローのストライクゾーンからボールゾーンに落ちるサークルチェンジを続く打者に引っ張らせサードゴロに打ち取りツーアウト。


そして最後の打者をアウトローのストライクゾーンギリギリに決まるキレ重視のストレートを打たせてピッチャーゴロに打ち取った。


アイツやりやがった。

甲子園初登板でパーフェクトとか数人しかおらんやろ。

いやーワイはついとる。

何がってそりゃアイツと同じ世代やったことに。

アイツと早投げ合いたいわ。

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