21話パーティーの準備


宇宙歴4993年6月8日  

惑星:地球 トーキョー

渋Y区 譜破アリスの自宅



アリスは悩んでいた

パソコンを睨みながら



アリス「………」


パソコンの画面には子供用のドレスの通販サイトが開かれている。



アリス「(パーティーまであと1週間、まさか兎丸がドレスを持ってなかっとは)」

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昨日の夜


アリス「兎丸!そろそろパーティー用のスーツ、クリーニングに出そうと思ってるんだけどお前のドレスも一緒に出すか?」


と兎丸に聞くと


兎丸「ドレス?」

と言って首を傾げた


アリス「….お前まさか持ってないの?」


兎丸「"パーティーできていくのは"もう決めてるよ!えーとね!」


そう言って兎丸が持って来たのは


兎丸「こーゆーの!」

とアリスに見せたのはいつも着ている服となんら変わりないロリータワンピースだった。


アリス「…….うん、可愛いけど。それではちょっといけないかなぁ」

とアリスはつぶやいた。

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現在に戻る。



昨日のことをぼんやり思いだした。



アリス「(着て行こうとしたの普段の服がさらにフリフリになったやつだっからなぁ。…)


でも、俺もイマイチこういうのわからんし…いやまぁかっこいい俺が選ぶんだからどれ選んでも間違いはないんだろうけど」


アリスは昨日兎丸にパーティーに何を着ていくか聞いた時に持って来た服を思い出す。


何個か良さそうな候補をクリックして保存するアリス



イナズマ「この淡い黄色のやつとかどう?可愛いし僕の髪とお揃い!」

その横からドレスを指差していうイナズマ



コウ「あくまで表彰パーティーだ。もう少しシックな落ち着いたものが良いのではないだろうか?


この深みのある緑のドレスなどどうだ?」


とコウも横から意見を言う。


アリス「うーん、どっちも良さげだと思うけど….……って、お前らいつどっから入って来た!!!」

アリスは思わず突っ込む。



イナズマ「うさちゃんに会いに来たんだけどなんでいないの!?」


アリス「人の話聞けよ!!」


コウ「俺は兎丸に会いに来たのと

不憫な環境にいないから見に来たまでだが?」


アリス「確認したなら帰れ!!てかまず許可なく入ってくんな!!


(イナズマに続いてまた変なのが!!)


後、今兎丸は出かけてる!!俺も今絶賛忙しいから相手できないぞ!」



イナズマ「それってうさちゃんの表彰パーティドレス選んでるんでしょ?

なんで筋肉チワワ君が選んでるの?」


アリス「兎丸、こーゆー系の可愛いは興味ないから適当に用意しといてって言われたからだよ。


てか、誰が筋肉チワワだ。」


イナズマ「それもそうか!じゃあ僕も一緒に見繕ってあげよう!

こーゆー系のドレス着てるうさちゃんは絶対にレアだからね!!」


コウ「俺も貴様に知恵をやろう兄として妹を一番可愛くする指名がある。

今のままでも十分だがな。」


アリス「(だから帰れ!…と言いたいところだが…こういうのは周りの意見も大事だしな…後こいつら多分帰らなそう)

……好きにしろ」


とアリスはそう言って再びドレスと睨めっこする。



三人であーだこーだ言いながらサイトを見る


イナズマ「もっとフリフリしてた方がうさちゃんは好きそうだよ!」



コウ「あの子は天真爛漫だからな。

裾が長すぎると動きにくかろう。」



アリス「あ、靴も買わないと!」


コウ「このドレスならば少しアクセサリーがあった方がより一層兎丸の良さが引き立つ」


イナズマ「当日。僕が髪セットしにくるから!」


アリス「こーゆードレスは?兎丸、好きそうだしパーティにも来ていけそう」



コウ「アクセサリーはやはり深みのある緑がよかろう」


イナズマ「黄色でしょう!?」


アリス「……(どんだけ自分の色入れたいんだよ)」


こうして試行錯誤を繰り返してなんとか兎丸のパーティー用正装の注文ができたのだった


注文する頃にはすっかり日が暮れていて


コウ「……………まて?

やはり兎丸が可愛くなりすぎで今まで以上に変な虫がつくのでは?」


イナズマ「僕もうさちゃんに会うような正装を準備しなきゃ!」


アリス「(……やっぱり一人で選んだ方が早く終わったのでは??)」

と項垂れるアリス。



兎丸「ただいま!ってコウ君にイナズマちゃん!どしたの?」

ちょうどそのタイミングで兎丸が帰ってきたら



イナズマ「うさちゃんに会いに来たの!!」


コウ「君の顔を見に来たのだ」


と同時にいう二人


兎丸「そうなんだ!アリス君はどったの?」


アリス「そこの二人とお前のパーティーようドレス選んでたんだよ。


クリーニングとかお直しとか諸々で届くのはパーティの前日になるけど」


兎丸「ありがとう!三人とも」


コウ「俺は選んだだけだ。

今度、君の好きそうな服をプレゼントさせてくれ。」


イナズマ「僕とも今度ショッピング一緒に行こーね!」


兎丸「うん!」


アリス「俺は疲れたから風呂入ってくる」


兎丸「はーい!」

アリスはそう言って風呂場に逃げるのだった。

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