2023 06 30 プリゴジン
浜のブローカーTさんのこと(その10)
ガラス工芸のお客さんは、Tさんからガレの作品を買ったそうです。「フランスの薔薇」と云う作品でしたが、1000万でした。ところが、最近、エストオークションで「フランスの薔薇」が、売りに出され、3000万円で落札してました。あれから20年ですので、85歳辺りだと思います。おそらく終活整理の一環だと思います。
Tさん曰く「ガレと云ってもだな、工房物とガレの自作とは全然なんだよな。地方のデパートのガレ展示即売会なんて買ったらだめだぞ。デパートの美術品担当なんてよ。本物見たことない奴がすましてやってるわけなんだからな」
Tさんは、ストラリディバリウスもやったことあると云ってました。
Tさん曰く「ストラディバリがあるだろ。バイオリンで有名だ。けどよ、ストラディバリのチェロもあるんだな。30年前、精神病院の医者の未亡人が遺産のことで絵画とか宝石、時計とかがあるから見に来てくれってよ。一応、査定したんだがな。その婆さんが、これも見てくれと云って出て来たのがチェロだったんだな」
私「それがストラディバリだったんですか」
Tさん曰く「古いきたねぇ楽器だな。弦も二本しか無いぜ。弦も弾いて低い音がして、二本目はすぐに切れたな」
婆さんは、亡くなった爺さんが古い友人から譲ったチェロで、値打ちの物だと云う。しかし、古い楽器だと日本では鑑定できないらしい。
Tさん曰く「イタリアに鑑定したんだが、すぐに鑑定出たんだな。それが、戦前にドイツのユダヤ人のチェロリストから買ったようで、移住の為にアメリカ渡航の費用に売ったストラディバリのチェロだったらしい。行方不明のストラディバリのチェロが発見されるとかでイタリアでは新聞にもなったんだ」
結局、婆さんは、イタリアの大使の夫人とかの市に寄贈することになったのですが、婆さんは、名誉市民になったそうです。イタリア大使館にディナーに、Tさんと婆さんと二人で招待されたという事です。
Tさん曰く「ディナーも旨かったけどよ、寄贈は手数料も無いし、骨折り損だぜ。普通の取引だったら10%の手数料もあるけどよ。ストラディバリのチェロはバイオリンの5倍だとよ。10憶だとしても手数料で1億だぜ。往復の送料だけはイタリアの大使館に請求してやったぜ」
ワグネル軍が反乱してモスクワの200キロまで来たという。ロシアが大変なことになるかと思っていたらプリゴジンが亡命するとか。ベラルーシの大統領(名前は忘れた。太ったおっさん)が仲裁に入ったとか? 面白いと云えば面白いかもしれんけど、そろそろかな……
どっちにせよ、ウクライナの勝ちだよな……
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