過去編1 ◆小説・召喚探偵士と召喚獣リリアの冒険◆MIX
◆小説・召喚探偵士と召喚獣リリアの冒険とのミックスが発生しました◆
数年前
天界
先生「はい!おしゃべりは止めて!」
教室が静まり返る。
先生「さ、入って!」
教室がざわついた。
転校生だ。
???「あっ…あの…私…」
先生「今日から皆とお勉強するリリアさんです」
リリア「あ!はい!リリアです!皆さん宜しくです…」
何とも言えないほんわかした空気になった。
先生「リリアさんの席は…そうねミーナさんの後ろにしましょう」
ユキ「おー!ミーナやったね!」
ミーナ「えー!?どうして??」
ユキ「起こしてくれる人また一人増えたじゃん~」
リリア「あっ、あの宜しくお願いします…」
近くで見ると天使と言うよりユニコーンに近いオーラを放っている。
ミーナ「リリアちゃん!宜しくね」
リリア「う、うん!えーと…」
ミーナ「ミーナで良いよ!」
ユキ「私はユキって言うんだ宜しくねリリアさん」
軽い自己紹介を終わらせて、その日の昼休み。
ユキ「ねえリリアさん」
リリア「はっはい!」
ミーナ「良かったら一緒にお昼、食べよ?」
リリア「お…お願いします!」
食堂は今日も満席だ、私たちはパンを何とか確保して屋上に向かったんだ。
…
…
…
ユキ「おおー!じゃあリリアは召喚獣なんだ?」
リリア「はっはい!召喚獣と天使のハーフです」
ミーナ「やっぱり~!神秘的なオーラを感じたんだよね」
ユキ「ミーナにそんな繊細な事わかるのかねぇ???」
ミーナ「こらぁ!!」
リリア「私はいずれ自分の【ご主人様】を見つけてお守りするのが運命なのです…」
リリアはそう言うと目を伏せた。
運命。
こうしてまた物語が動き出しているのも運命なのだろうか。
誰かに仕える事が決まっている運命、それは…
ユキ「召喚獣は生まれながらにその身に能力を宿しているって言うけど」
リリア「あっ…私はハーフなので…天使の能力を伸ばして完全にパワーマックスなんです!
ミーナ「そう言う事なんだ…じゃあユキに色々教わると良いよ!この子は天界でも段違いのレベルだからね笑」
ユキ「おい、なぜ最後に笑をつける」
皆で大爆笑した。
召喚獣の多くは私たちみたいに実体は無くて、オーラ体で光に包まれた存在だ。
まれに天使型、人型に近い召喚獣、もちろんハーフの召喚獣もいるけど
リリアちゃんみたいにはっきりした姿は初めて見たよ。
リリア「ご主人様…見つかるかな…」
ユキ「まあすんごくやばい奴が運命のご主人様だったらやばいよねぇ」
リリア「ええっ!!それは困りますぅ……」
ミーナ「こらー!ユキ、そうやってリリアちゃんを脅かさないの」
ユキ「ごめんごめん!まあ運命の人が外れだった話は一度も無いみたいだから安心して」
リリア「完全にフラグですぅ……」
あながちユキの言ってる事は冗談では無い。
その証拠がまさに多くのリリアちゃんみたいな召喚獣の存在なんだよね。
ミーナ「リリアちゃん、本当にやばかったら私たちに相談してよね!」
リリア「ううう……」
結局二人共フォローにならなかった。
でもリリアちゃんはなんだか嬉しそう。
リリア「私もお父さんやお母さんみたいになれるかな」
…
…
…
それから半年程でリリアは自分の住む世界【本星(ほんぼし)】へ帰って行った。
独特のキャラが愛されたマスコット召喚獣のお別れに、学校や近所の天使たちも別れを惜しんだ。
ユキ「リリア~また遊びに来てよ~」
ユキが珍しく目に涙を浮かべている、まあ散々舎弟(!?)として可愛がっていたから当然だね笑
リリア「ユキ…な、泣かないで!必ず遊びに来るよぉ…」
アリサ「寂しくなるよ、それにクラスの平均点も下がってしまう」
風紀委員で同じクラスのアリサは毎月リリアと成績を競っていた仲だ。
正確には成績トップのユキ打倒を目指してコンビを組んでいたと言える笑
リリア「アーリちゃん…わ、私もさみしい…」
リリア「打倒ユキはミーナに託したからね!」
ミーナ「そ、それはっ!む、無理だよぉ…」
ユキ「うーん…ちゃんとリリアみたいになって来たねミーナは」
教室が笑に包まれた。
リリア「このまま戻るね…皆楽しかった…ありがとう」
リリアの体が光に包まれ消えた。
ユキ「召喚獣はその生涯の大半を【戦い】に費やすと言う」
ユキがポツリと呟いた。
そう、力がある所には争いは絶えない。
天使も、召喚獣も、天界も、本星も…。
そして地球も。
ミーナ「また、会えるかなリリアに」
ユキ「もうミーナが運命のご主人様になっちゃえばいーじゃん!!」
ミーナ「ええ~!!?」
いつもの様に冗談を言いながら、いつの間にかリリアの事は日常から離れていった。
…
…
…
過去編 ◆小説・召喚探偵士と召喚獣リリアの冒険とのミックス・終わり◆
最弱天使はお子様学生 @miyuki-mahiro
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