田舎でスローライフを満喫するはずの俺氏。初対面のメスガキな女子小学生からいきなりざぁこ♡と罵られ下僕に認定される!? ~絶対にわからせてやる!!と同居したら返り討ちにあった件~
【メスガキをわからせるにはアレが一番効果的!?】
【メスガキをわからせるにはアレが一番効果的!?】
「あの女の子の言いなりにピザを買ってしまった。俺一人じゃあ大きすぎて食べきれないかもな」
別荘の前に車を停め、最初に箱に入ったピザを抱える。両手に伝わる温もりとえも言われぬ良い香りに何も食べていない胃袋が反応する。玄関の鍵を開けようとした瞬間、いきなりドアが開かれた。
「弱っちい下僕、到着が遅い!! むっ、調教はまだ早いか。ああっピザだ!! ちゃんとおつかいしてくれてお姉ちゃんは嬉しいよ!!」
いきなり飛び出して来た人影に抱きつかれピザの箱を落っことしそうになってしまった。慌てて頭上高く箱を抱えて難を逃れる。んっ!! このツインテールの髪型、そしてバッテンのカタチをした髪飾りの少女は!?
「ちょっと待った!? お嬢ちゃんがなぜ別荘の中にいるんだ。子供の悪戯にしては度を越してる。出ていかないと警察を呼ぶぞ!!」
「……うわっ!? 取り乱すところもぜんぜん変わっていない。やっぱり強くなってないじゃん。あんたの
「夏月お姉ちゃんっだって!? なぜ名前を知っているんだ、気安くその名前を口にするな!! どこで聞いたか知らないが俺のお姉ちゃんと呼べる
いや、たった一人だけだった……。
見ず知らずの女の子に姉の名前を
「……
負けん気の強そうな女の子の表情に影が
【佑介、あんたはもっと強くなってお姉ちゃんを守ってね……】
俺の前からいなくなったあの日の姉と同じ年格好の少女が現れただと!?
別荘の玄関エントランス、天井の採光窓から夕暮れのオレンジ色が差し込む。目の前に
「ば、バッテンの髪飾り!? 俺がお姉ちゃんの誕生日にプレゼントした物とそっくり同じなんて嘘だろ!!」
「やっと髪飾りに気がついてくれたね。でも遅い!! 佑介のざあああこ♡ 女の子の容姿の変化にはつねに気を配ること、それが強くて優しい男の子の必須条件だから」
「ほ、本当に夏月お姉ちゃん!? なんで年下の姿のままで現れたの!! 俺は夢でも見ているんじゃないのか」
「あんまり
「久しぶりの
「佑介とすごせる時間を無駄にしたくないから。ピザも冷めるといけないし。この別荘にまつわる話もまったく聞いてなさそうじゃん。お世話焼きな美少女の同居人付きって好条件をさ」
「夏月お姉ちゃん、おせっかいなメスガキ同居人の間違いじゃない」
「あっ佑介!! お前、調子に乗りすぎだぞ。後で電気あんまの刑に
「どっちしても死刑じゃないか、お姉ちゃんのサディスト!! 大事な部分を潰しに掛かってくる処刑技ばっかだし!!」
「あ~~、ゴチャゴチャうるさい!!
ぴょこんと跳ねたツインテールの先端が軽やかに揺れる。姉の懐かしい仕草に胸が震えた。二度と逢えないと思い込んでいた大切な人と俺は新天地で再会した。
年下のメスガキ美少女の姿のままで姉は俺の前に現れた。その驚くべき事実に自分の視界がゆっくりと
「お姉ちゃん、お願いがあるんだ。例のアレしてもらってもいい?」
「ああ子供の頃にやったアレか!! 今日は特別サービスで、ぎゅっ、してやんよ。甘えん坊なのは
「ありがとう夏月お姉ちゃん」
見た目は年下の少女に頭を抱えられたまま俺は固く目を閉じる。
「おかえり佑介……」
彼女の細い指先が
ふうっ、と安堵の深いため息をつく。
この夏、想い出が色濃く残る別荘で彼女と何をして過ごそうか……。
ぐうううっ!!
「佑介、あんた、めっちゃ腹の虫が鳴ったね♡」
「夏月お姉ちゃんこそ、すごい音でお腹が鳴ったよ」
「うん、ピザを一緒に食べようよ、ここはもう私たちの
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