第13話プロフェッサーササヤマ篠山 2

「私はね、上善痔博士にお聞きして参った篠山です。今年で、95歳になるんですが、外語大学の教授をしております。元は科学者ですがね・・・。」

 ニコニコとしていて静かだったが、意中の人では無く単刀直入に聞いて見た。

「上善寺さんは来られないんですかね?」会って話しがしたかった。

「宗像亮一の名前を聞いた時、全身が震えたわ!私の心を半分持って行ったオトコ・・・。

 人生の中で私がしくじった汚点!彼の協力をしたくない!どうせ半分ふざけてると思うわ。」

 篠山静夫は、身振り手振りで、ナオミの言った独り言を再現していた。

アルツハイマー星のオミクロン族から衝撃のカミングアウトをされた事で、この日本をいや、この世界をも変える出来事の様な気がしていて兎に角直美には知らせておきたかったからだ。

 取りあえず上善寺直美の代理だというこの教授とやらに聴いて貰う事にして、一部始終を話した。

「これは貴君のSF小説ですかね宗像さん?」

 よく出来た小説ですねと、し切りに感心していた教授にこの話しをこのまんまナオミの処へもって帰って欲しかった。

 零れ落ちない様に新鮮なモノを届けたかった。ラップに包もうとしていた。

「なにマンガみたいな事いってるの?」

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