第2話 嵐の前の静けさ

僕の名前はアレス。昨日7歳になったばかりだ。僕はカザオカ村に住んでいる。カザオカ村はとても田舎の村だが他の村に比べれば人は多いし、冒険者ギルドもある。

今日は幼馴染であるエリーと一緒に村の丘で遊ぶ約束をしていた。


「エリー、今日は何して遊ぶ」

「今日は家から持ってきたこの本を一緒に読もう」

「エリーは本当に本が好きだな」


僕の幼馴染のエリーは本当に本が好きだ。エリーの家には本がたくさん置いてある。エリーは家に置いている本を全て読んでしまったとこの間言っていたな。


僕とエリーの出会いは僕とエリーが赤ちゃんの頃。エリーの家族がこの村に移り住んでからだと聞いた。その頃は僕は赤ちゃんだったからあまり記憶がない。


エリーと一緒に成長するにつれてエリーのかわいいところ、まだ僕と同じ年齢なのにしっかりしているところを見続けた。そして僕は自然とエリーが好きになった。


「アレス、起きて、起きて」


エリーが僕の体をゆすって起こそうとしている。どうやら僕は本を読みながら眠っていたらしい。


「アレスそろそろ夕方になるから帰ろう」

「そうだね、エリー、帰ろう」


僕たちは家に戻ることにした。これから多くのことを失うとも知らずに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る