第2話

花見に連絡するけど繋がらなかった。


 花見は信じてくれると思うけど


ーーーーーーーー


 花見と連絡が取れないまま家に帰ると妹が先に帰ってた。


 「お兄ちゃん、聞いたよ」


「もしかして、俺が振られたって話??」


「そう。」


「あれ、勿論嘘だからなぁ」


「そう、」


「良かったよ。妹は信じて来れて。いやつらかった。誰も信じて来れなかったから」


「私も信じてないよ」


「えっ、いやいや流石にみんなして、ちょっと酷くない??」


「私も友達から沢山聞いたからね」


妹は俺の一つ下で同じ学校だから噂をすぐに届く。


 「えっ、そうなんだ。でも嘘だよ。」


「友達もその場面見たって言ってた。」


「いや、だからいつのこと?」


「友達、嘘付かないし」


「・・・別に妹の友達に文句言いたくないけど、いつ見たとか聞いた?」


「・・・」

妹は黙って。涙を浮かべる。そして我慢を吐き出すように


 「私だって、疑ったよ!!だから色んな人に聞いたよ!!けどみんな同じ意見だった!!」


「春」

 妹がここまで大きな声を出したことはない。何よりこんなに辛い顔を俺に見せるなんて小学生振りだ。


 「私だって、信じられなかった。お兄ちゃんがそんなことするはず無いって、でもみんな言うんだから」


「いや、その、本当に嘘だ」


「お兄ちゃん、もうこれ以上はやめて。」


「えっ、いや」


「お兄ちゃん、姫宮さんに謝るまで私許さないから」


「いやだから本当に」


「お兄ちゃんのバカ!!」


そして妹は部屋に入っていた。


ーーーーーーーーー


 あれから何度もノックして、部屋の前で妹に呼びかけたけど、一切返事をして来れなかった。


 それから数日妹は俺と話さないで時間を変えたらしていた。


 花見も俺を見ると無視するようになった。


 クラスメイトは当然、俺を無視する所が毎日何かしらの悪口を言ってくる。


 


 そんな毎日俺は心が折れて、


 そうだ、もう嘘でもいい、とりあえず姫宮さんに謝ろうそしたら、妹は話しをしてくれる。

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