加入理由

魔の国への渡航の為、船の手配が必要という事もありニラダ達冒険者はその間十分な準備と休息が取れる事になり、少しだけ安心していた。


「テリソンとの戦いはかなり激戦だったし、この休みは正直ありがたいな」

「そうだな、ニラダ、ドットの旦那にまた装備でも作ってもらうか?」

「いや、そうは言っても案外2日くらいで手配ができたらすぐに港に向かう事になりそうだし、休んでおいた方がいいだろう」

「そうだな、このギルドはいつも仕事が早いからな」


 今までの事からギルドの仕事は早いと踏み、今回はドットの装備を見送り、休息が必要だとニラダは主張する。


「あの、ニラダ、私は少しメアリア様にお聞きしたい事があるし、どこか適当な所で先に休んでていいわよ」

「私ももう少しララちゃんとお話ししたいから、先にどこか行ってて」

「ああ、それじゃあ、ジャンいつもの店で食べながら待ってようか」

「俺はいいけど、お前はお師匠さんとそのつもる話とかねえのか?」


 ティアがメアリア、ミヨモがララと話ししたい事がある中、ニラダはジャンと共に休もうとしているが、そのニラダにジャンが師匠と話す事がないかと尋ねるが、ニラダは顔を伏せながら返答をする。


「ふっ、この短い時間のやり取りで師匠は変わっていない事が分かったし、俺はそれで十分だよ」

「そうなのか、まあ、お前がそこまで言うならいいけどよ」

「じゃあ、ミヨモ、ティア、また後でね」


 ニラダはそう言いながらジャンと共にギルドをあとにする。


「じゃあミヨモ、行きましょう」

「うん」


 ミヨモとティアは現在ギルドにとどまっているガンディーのパーティーに接近し、声をかける。


「あのメアリア様、今よろしいでしょうか?」

「ティア、どうしましたか?」

「ハイバイの街でまたお会いした時に何故ガンディーさんのパーティーに加入したかのお話を次にお会いした時にお話しされるとおっしゃっていましたので」

「そう言えばそう申しましたね、分かりましたお話します」


 メアリアはティアに促されガンディーのパーティーに加入したかを話し始める。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る