ランク上昇
ニラダ達『成長しあう者達』は今日もとあるクエストを達成し、受付に達成の報告を行うと、受付嬢よりある事を告げられる。
「おめでとうございます、『成長しあう者達』の皆さんは本クエスト達成をもってパーティーランクがDランクからCランクへと上昇しました」
受付嬢のその言葉を聞いて、ニラダ達は互いに喜びを表現しあう。
「やった、とりあえず1ランク上がったぞ!」
「うん、やったね」
「ふふふ、まずは1つの壁を乗り越えたって感じね」
「そうだな、それでランクが上がった事で俺達はこれからどういう扱いになるんだ?」
ジャンの質問に対して受付嬢が丁寧に答える。
「はい、まずは基本的な報酬が上がります、そして今後は新しいクエストを受ける事ができます」
「その新しいクエストというのは?」
「Dランクだった皆さんは今までデデンの街の周辺のクエストを受けていましたが、今後は他の街でのクエストも受けられることになります」
「分かりました、教えていただきありがとうございます」
受付嬢にお礼を言って、ニラダ達はギルドをあとにし、ギルドの外でミヨモがニラダに尋ねる。
「他の街のクエストか、そういえば冒険者ギルドって他の街にはないの?」
「いくつかの街に点在していて、結構ざっくりだけどギルドごとに担当する範囲が決まっているからね」
「じゃあ、これから私達が他の街のクエストに行く時にはどうすればいいのかな?」
「ギルドで身分証は作ったし、クエストを受けるとなればさすがに事前に話は通してくれるだろう」
ニラダとミヨモの話を聞いて、ティアが気付いた事について話す。
「他の街への移動となると、場合によってはクエストそのものの達成にも日を要するものが増えてきそうな気がするし、しばらくは数日の宿泊費や、アイテムの買いだめの為にデデンで稼ぎましょう」
「おお、そうだな、ギルドは馬車は手配してくれるが宿泊代やアイテムは基本的に冒険者持ちだもんな」
「うーーん、ランクが上がってもいい事ばかりじゃないね」
「ランクが上がったというのはそれだけ難しい事ができるようになったと判断されたって意味だし、クエストを達成するだけでも大変にはなるだろうけど、自分達の力が認められたという証でもあるしね」
ニラダの話を聞いて、ミヨモはニラダの発言に対する感想を述べる。
「ニラダ君の前向きさはすごいね、私もニラダ君のように新しいスキルを習得したらそう考えられるかな?」
「それは分からないけど、でもミヨモだってこのパーティーに貢献しているんだし、助かっているよ」
「ありがとう、もう少し力になれるよう頑張るね」
ランクの上がったニラダ達『成長しあう者達』、彼らの新たなクエストが始まろうとしている。
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