魔法使いミヨモ
ニラダが次に挑もうとしている『ダンジョン探索』は今のニラダがソロでは挑めない為、合同クエストして希望者を募集し、名乗り出たのはミヨモという名の魔法使いの少女であった。
そしてギルドの1室を借りてニラダはミヨモとの面談に臨んだ。
面談前にミヨモがニラダに魔法使いでありながら剣を装備している事の疑問をぶつけられたので、それに対して返答をする。
「俺は自分に補助魔法をかけて戦っているんだ」
「噂には聞いていたけど、確か補助魔法しか使えないのよね、でもそれと剣を装備する理由がピンと来ないんだけど」
ミヨモの発言を受け、ニラダは最初のクエストでの補助魔法の効力が想像以上にあった事に驚愕し、スキル鑑定してもらったところ、自分がユニークスキル
「そうなの!魔法使いだけど前衛として頑張る事に決めたのね」
「いや、クエストで自分の名を上げて前衛の人がいるパーティーに加入できるのなら、ちゃんと後衛に徹するよ」
「もったいないよ、自分の補助魔法でグーンと強くなるなら、あなたは前衛として頑張る方がいいと思うな」
「剣術スキルや槍術スキルを持っているわけじゃないし、それに相当するスキルも身に付く可能性は低いだろうから、きっと前衛としてはすぐに頭打ちになるよ」
肉体を鍛えたとはいえ、魔法使いとして育った自分では前衛に適したスキルは身に付かないと考えており、すぐに補助魔法込みでも本職に及ばなくなると感じていた事をミヨモに話した。
「熟練の冒険者の人って、すごいスキルを身につけているから、やっぱり魔法使いが前衛を続けるのは無理があるよね、ごめんね変な事言って」
「いや、大丈夫だよ。それより君の事だが」
「あ、そっか。私は魔法使いのミヨモ。つい最近この街にやって来て冒険者登録したの」
「君も新人か、クエストの経験は?」
ミヨモは最近冒険者登録したばかりであり、クエストの経験をニラダが尋ねる。
「それがまだなの、パーティーにもなかなか加入できなくて」
「魔法使いなら君の得意魔法は?」
「私は攻撃魔法が得意というより、それしか使えないの」
「攻撃魔法しか使えない?補助魔法は?」
ミヨモは攻撃魔法しか使えないと明かし、更にニラダは質問をする。
「全然よ、それも理由でパーティー加入を断られているの」
補助魔法しか使えない魔法使いと攻撃魔法しか使えない魔法使い、この2人の合同クエストの行方は?
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