第13話

数日後、不良達(手下)は、勧告拒否の封書を持って来た。


「なるほどね……。近々、争闘になりそうやね?」


「ほやな……」


はあ……、面倒やな……。ボスっていうのがどういう奴か知らへんけど、素直に従っていれば、手間掛けんで済んだのに。




そして放課後、彼らはやって来た。


「俺の連れをやった二人言うんはこの二人か?」


「ハイ。ボス!」


ボスと言われる男は、他のメンバーより体格の良い筋肉質な体つきをしていた。


「ボスさん、勧告拒否の返事寄越しはったけど、どないするつもりや?」


僕は、少し威圧を加える。


「そんなもん、決まっとるやろ! お前ら、二人、ぶっ倒す!」


ボスは返事をした。


「優君、僕がボスさんやるさかい。優君は、他のメンバー相手したって?」


「ええで? 凌、不覚取るなや?」


「わかっとる。優君、任せたで!」


僕は、優君と打ち合わせをして、向き合った。


「お前、一人で十分なんか? 俺も舐められたもんやな」


ボスは、僕達に向かって、言葉を放った。


「ほや! 僕は、あんたより、よっぽど強い男を相手にしとるからね? それに、一対一のタイマンやでな……。優君は、他のメンバー相手したるからな」


「くっ、このガキゃあ!」


ボスは、殴りかかって来た……。


「(遅い!)はっ!」


ドス!僕は、ボスの腕を掴んで、背負い投げをした。


「グハッ! この野郎!」


ボスは起き上がり、殴りかかって来る。


「はっ!」


僕は避け、カウンターで鳩尾に拳打を打ち込み、前屈みに怯んだ所を再度投げ飛ばした。


「ぐっ! 何でや!」


ボスは、自棄になり、殴りかかって来た。


「(余計、動きが悪くなっているよ?)せいっ!」


僕は、大振りになったボスのパンチを軽く避け、アッパーカットを顎に打ち込み、ボスはのけ反りながら倒れた。気絶したようだ。


「いっちょあがり!」


僕は、手をパンっ!パンっ!と叩きながら告げた。


「優君、終わったで?」


「りょーかい!」


優君に声かけた所、優君も終わった所やったみたい。


「じゃあね、不良さん達? 約束は守ったってな!」


僕達は、その場を後にした。不良さん達は、以後絡んで来る事は無くなったし、屋上もしっかり開放された。めでたしめでたし。僕たちは平和に学校生活送るはずやったのに……。




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