さてさて、今日はのぅ、ちょっと若返った気持ちで『モテ始めた俺、とある女子に染められたのが理由です。』を読んでみたんじゃが……ほぉぉぉ、これは実に香ばしい青春ラブコメの逸品じゃった!
そもそもじゃ、冴えない男子がある女子に染められてモテるようになる…なんて、ワシのような脂たっぷりの焼豚には遠い世界の話かと思いきや、まさかこの歳で「染まるってのも悪くないのぅ…」と心揺さぶられるとはのぅ!
ヒロイン嬢がまた絶妙なんじゃわ。ツンとデレをスパイスに、時に甘ダレ、時に塩胡椒のように主人公を味付けしていく。結果、主人公がどんどん“イイ香りのする肉”に仕上がっていくんじゃ!ほれ、青春の燻製じゃ!
主人公自身も「変わりたい!」じゃなくて、「気付いたら染まってた!」という受け身感がまたリアルでニヤニヤが止まらんのじゃ。読んでるワシの頬肉もだらしなく垂れるくらい、笑みが止まらん!
周囲の女子がざわめくシーンじゃの、「え?あの子がなんかイケてる?」という
クラスの反応、あれはもう……香ばしい背脂の如く読者の心をコーティングしてくれる
んじゃ。
ワシ的に一番心に残ったのは、主人公がヒロイン嬢を「変えられてる」と思いながらも、その変化が嫌じゃないどころか「これが俺の本当の味か?」と気付き始めるとこじゃな!恋ってのは、無理に味を変えるもんじゃなく、隠れてた旨味を引き出すもんなんじゃな……ジュージュー仙人、学びを得ましたぞ!
さぁて、若いもんよ、誰しも心の中に隠れた肉汁があるんじゃ。この作品はそれをじゅわっと溢れさせてくれる恋の鉄板焼き!
冴えない己に自信を、恋に少しの勇気を。
君も染められてみるとええぞ……ジュージュー…!(余韻)