『正直に申し上げます』

七海凪

第1話

廊下ですれ違ったあの時、書類を落としたでしょう。


「あ」と小さく叫んだ君が、

しゃがんで書類を拾おうとした瞬間、

俺もしゃがんで書類に手を伸ばした。


重なる2人の手。

初めて触れた君の手は華奢で柔らかくて。


顔に出さないように必死だったけど、

本当は触れられた事が嬉しくて仕方なかったんだ。

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『正直に申し上げます』 七海凪 @nagi773

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