鼻唄

みもりざ

鼻唄


新聞紙探す納戸に燕来る


春塵や赤子の鼻毛無きにけり


桜まじ子豚は母の乳探す


ものの芽に隠れてしまった遊具かな


甘茶へと誘う町内放送か


腰かけて足をグーパー八十八夜


夏近しウェディングマーチ印刷す


喜雨来たりブックバンドで髪括る


甥姪と宇宙人する扇風機


無花果の尻の割れ目を探す朝


野分過ぎ廊下ザラリと砂掴む


箪笥から古き手習秋澄めり


星月夜包まれひとり息をする


トタン屋根歩く烏は柿まだか


鼻唄は同じフレーズ天高し


秋濤の帰宅促す電波時計


冬浅し夫婦座布団打ち直す


寒月に市松人形歩くかな


防災無線は冬旱を受信


それぞれが冬茜背に暮らしてる

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鼻唄 みもりざ @ihoiwwSA3YVsrex

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