死してなお朽ちざる都市よ!

桐谷佑弥

鋼鉄色の夏は褪せ

死してなお朽ちざる都市よ! なきがらは飾ってあげる、ぼくの宇宙に



この宇宙とボールチェーンは相似よわい鎖がかすかに聞こえる 



はじまりは期待で次はなくして迷子のスペースデブリの墓標



僕の育った雪国が遠いから、たまにじぶんがわからなくなる



タクシーもしのびあしの夜行バスもUFOも帰り道を知らない



歩道橋から見る灯り宇宙船から見た星の並びと同じ

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