2023 04 14

 入学式、入社式などのシーズンです。市内の中心ですから、幼稚園、小学校、中学校、高校、銀行とか、保険会社とか、市役所、県事務所などもありまして、巷は新人だらけです。中でも、市役所とか銀行などは、見ただけで新人と分かります。

 私の頃は、1980年前半ですから、高度成長が終わり、まだバブル期でもない状況で、就職はなかなかに困難でした。実際、私の大学の同級生のYO君も就職は困難でした。YO君は、麻雀、パチンコ、酒と女という典型的な自堕落学生で、成績も優・良はほとんどなく、あって可か、その他は不可。よく卒業できたもんだと思います。ゼミの教授が、ゼミ発表を論文替わりにすると云ったところ、YO君と私の二人でゼミ発表をするも、彼は全然何もせずに、私の隣で笑ってました。

 YO君は、都銀とか総合商社とは縁も所縁も無く、地元(中部地方)の食品会社に就職したのですが、大卒採用でして、彼曰く「誰も知らないような大学ばっかりで、一応全国的に知ってるのは俺だけやったな。とりあえず同期のトップやで」。

 YO君は、卒業後は、一度会っただけで、それも、スーパーかデパ地下だったと思います。

私「おう、何してるんや」

YO「見たら分かるやろ。豚まん売ってるんや」

私「頑張れよ」

YO「一つでも二つでも豚まん買うてくれへんか」

 豚まん買いました。それから30年、同じ同級生のMTから電話で、「YO知ってるか、あいつ社長になりよったで」。

 彼は、同期のトップをただひたすら頑張ったのです。たぶんですが。豚まんと小豆アイスバーで上場会社になってます。今は会長ですけど、また、元の社長になるそうで、現役復帰ですな。豚まんからは離れられないようです。


 思っていた大学じゃなくでも、成績が良くないとしても、思った会社に入社できなくても、そこそこやってたりしたら希望もあるのかな……なんて思った次第です。都銀、商社とかは、東大、慶応とかライバルがたくさんいるので、そうでもない会社の方が良いのかもしれません。~新人の若者たちよ、大志を抱け!

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