第2話 煙
竜に乗り、風を切りながら王都へ向かって飛んでいた。部下達が、早く王都に帰りたいことはわかっている。だが、王都竜騎士団団長であるルートヴィッヒは竜の速度を変えずにいた。王都に行きたいのか、北の領地に戻りたいのか、自分でもよくわからずにいた。
無心に飛んでいるだけだった。
前方に煙が立ち上っているのが見えた。何かがおこっているらしい。騎竜のトールに速度を上げるように指示し、進行方向に目を凝らした
「収穫期のはずだが、何の煙だ」
収穫した小麦を狙って、犯罪が起きる時期でもある。風が特有のにおいを運んできた。
「人が燃えているな」
部下に緊張が走る。
「竜騎士の仕事のようだ」
部下に合図し、ルートヴィッヒはトールを急降下させた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます