第16話

「わーこれがダンジョンなんだー」

「資料とかで知ってるしそんなに驚く?」

「違うんだよ。本物と写真じゃ」

「そうなのか」


キュピーン 

「来る」

「何が!?」

「モンスターが来る。戦闘準備」

「はい」

『血装一式』

「え、体が赤くなってる」


ハッ

       ドン


「え、死んだ」

「はい、殺しました」

「いや聞きたいことはたくさんあるけど、

取り敢えず進みましょ」

「はい」


(いくらなんでも強すぎない!? 普通は少しずつダメージを与えていくもんじゃないの?

あと体が赤くなっているし、もしかして八○遁甲の陣みたいな感じなのかな?)


(ヤベーやっちまった。絶対引かれてるよね。気まずー。次からは血防だけにするか)


「ねぇ」

「はい」

「なんでこっちを見ないの?」

「そ、それはー」

「怒らないから、言って」

「はい、惹かれているかなーとかを思っても気まずくて顔を見れませんでした」

「そう。なら私は引いていないからこっちを見て」

「はい」

「私に武術を教えて下さい」

「え、マジで?」

「マジで」

「なんで?」

「実は私のお母さんが病気になって、お金を稼がなきゃいけなくて、だから、、、」

「そうなんだ、、、わかった俺が君を鍛えて強くしてみせる!!」

「ありがとうございます。でも同級生なんだし喋り方は変えないよ」

「それでいいよ」

「それじゃ、先ずはダンジョンの攻略だね」

「え?それでいいの?」

「えぇ、だって私の実力がわからないと教えられないでしょ」

「確かに」

「行きましょ」


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