第28話 吾輩

 入り口から下り階段が続いてく。巨大なピラミッドの中は、ガランとくり抜かれた空洞になっていた。

 不思議な明るい光で満たされている。そして、無数のモンスターがクリスタルの中に閉じ込められて浮かんでいる。

 ドラゴンやグリフォン、見たことがない怪物も。

 あっけに取られて見上げていると、足元から声がした。


「おやおや、最近は、お客様が多い。

 つい昨日、1万人がいきなり来て、すぐに帰ったと思ったら。

 これはこれは、あなたがコフィですね。一緒にいるのは、スピカでしょうか。果たしてどこまでしょうこ様の読み通りなのか。

 我輩は、プトレマイオス。しょうこ様の飼い猫です」


 そこには、身なりの良い服を来た猫が2本の足で立っていた。そして、丁寧にペコリとお辞儀をした。

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