1023話 白城さんの報告とみやさんの提案
「はーい今日の出来事をかる~く紹介する神国放送局、始まるよ!」
「はじまるよー」
「…あの、樹神殿?」
「…はぁ」
「なになに!?怖いんですけど!?」
『ユグドラシル様に何か精神的ダメージがw』
『先代様にキライ言われた?』
『お夕飯が特売シールの付いたお豆腐だったとか?』
『それは私の夕飯だ!』
『えっ?』
『こんなにテンションが低いのって…マジで何があったんやろ』
「ゆーちゃん、私を眷属にしてくれないかなぁ」
「何言い出しているんですかねぇ!?この樹神殿は!」
現在、マイヤと抱っこゲームをしています。
ギューって抱きしめながら前後に揺らして好き好き攻撃をする。
…なんだろう。言語化すると非常に馬鹿っぽいなぁ!
端から見ていても馬鹿っぽいと思うけど。
マイヤのお気に入りなやつだから仕方ないよね!
ただ単にマイヤがギュッとされたいだけとも言う。
普段はよくリムネーがやっているけど、今回は僕がやっている。
『パパのギューがいちばんすきー』
ああもう可愛いんだからっ!
ニパァって笑うマイヤに頬ずりの後にキスを落とす。
『マイヤもパパのほっぺにチュー!』
ドサッという音が聞こえ、何事かと振り向くと…みやさんと白城さんが膝を突いて拝んでいた。
「てぇてぇという言葉の意味が、分かりました」
「尊すぎて抱きつきたいとか無理っ!芸術センスの無いことが、恨めしいっ!」
いや、2人ともどうしたのさ…
「本日の襲撃の件、報告書としてまとめました」
「白城さんありがとう…仙人の襲撃未遂?」
「はい。神仙界を失った連中は愚かにも相の揺らぎを利用して神隠しを狙っていましたので、それらを防いでいました」
「こんな事を画策しても位を失わないからなぁ…仏教のシステムを間借りしている修羅の世界はこれだから…」
「そこでみやと相談しまして、相殺システム…放神システムの一部適応の提案に参りました」
「…はい。巫女としてのお勤めをと思いご提案を。ただ、私の力が至らずマンションを中心とした半径5キロ内の敵性位相空間を隔離する程度ですが」
マンション中心に5キロ圏内…大田区ほぼ全域と、川崎市が少しって感じかな?
「デメリットは?」
「ありません。しいて言えば…毎日朝夕私がマンションの方へ出向いてお勤めを行う程度です」
「それは第2スタジオを使ってもらえれば良いから大丈夫。大変かも知れないけれど、お願いしても?」
「承りました」
「朝6時半と夕方4時頃ってのはどう?」
廣瀬お姉さん達の配信の中の1コーナーとしてやって貰おうかな?あとは僕の配信だけど…時間的に4時は無理か。これだけは単独配信かなぁ。
「配信をなさるのですか?」
「うん。巫女にゃんこは健在だと見て貰いたいから」
「であれば、3名で行いましょうか」
「大丈夫?みいくん達、眠くない?」
途中うとうとしながらの神事って…うちの神様方だったら大喜びしそうですが!
「基本21時就寝の5時起きという生活リズムですが、私達は眠る必要は無いので」
「…それでも生のリズムという物を知って欲しいから」
僕の台詞にみやさんはフワリと優しい微笑みをうかべ、頭を下げた。
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